20XX年のパンデミック: 致死的感染症との闘いから考える未知のパンデミックへの備え
20XX年、新型ニパウイルス感染症が発生!そのとき何が起きるのか?新型コロナ、SARS、ニパ感染症、エイズ、エボラ出血熱、天然痘……人類が経験してきたパンデミックには、ターニングポイントとなる出来事があった。
そしてその出来事のさらに上流には、一見些細な要因と得難い教訓が存在する。
この教訓を、未知の感染症対策として活かすことはできないだろうか。
本書では、パンデミックの裏で紡がれた人間ドラマに焦点を当てるとともに、ありうる未知の感染症パンデミックの可能性を仮想シナリオとして提示し、日本と世界の対応をシミュレートする。
ウィズコロナを見据えながら、過去のパンデミックに学び、「パンデミックX」への備えの重要性を説く。
●本文よりこの2年10カ月を振り返り、日本政府の対応は場当たり的で戦略があったようには見えない。
しかし、結果は悪くなかった。
コロナ禍の超過死亡は世界全体で1500万人だったのに対して、日本はマイナス1万人だったのだから。
(略)ただ、こうなると「日本はうまくいったのだから反省する必要もないし、特別何かを変えるために予算を割く必要もないであろう。
パンデミックよりも優先すべきものがたくさんあるのだから……」となってしまうのではないか? 私はそれが心配だ。
また、新型コロナが最悪でこれを乗り切れたのだから将来のパンデミックに憂いがないと考えては間違いである。
今回より悪いシナリオを想定しておかなくてはならない。
●目次プロローグ [仮想シナリオ]未知の感染症パンデミック第1章 運命を変えた出会い――新型コロナウイルス感染症第2章 一人の医師の勇気――重症急性呼吸器症候群(SARS)第3章 森林伐採が引き起こした感染症――ニパ感染症第4章 40年を超える戦い――エボラ出血熱第5章 医師たちの執念――エイズ第6章 史上最大の臨床試験――ポリオ第7章 撲滅への道――天然痘エピローグ [仮想シナリオ]継続は力なりおわりに 日本は新型コロナパンデミックの教訓を生かせるか?’
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