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映画『アンダーグラウンド』を観ましたか? ユーゴスラヴィアの崩壊を考える

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1995年のカンヌ映画祭でグランプリをとったエミール・クストゥリツァ監督『アンダーグラウンド』は、映像の美しさだけでなく、一つのユーゴ史像、戦後の社会主義に対するユーゴ民衆の「記憶」を見事に描き、事件ではなく、ユーゴの人間を生き生きと伝える傑作である。
本書は、この映画の世界を読み解きながら、1990年、最初の社会主義崩壊 91年の各共和国の独立宣言 92年以降の「内戦」やNATOによる「空爆」といった‘歴史的体験’をした旧ユーゴスラヴィアの歩みを考える。
社会主義の崩壊から‘民族浄化’の内戦までを単に‘民族対立’という安易な視点だけでは見えない、複雑に錯綜するユーゴ現代史のさまざまな側面をえぐる。




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