長崎の鐘
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天主堂から原子野に鳴り渡る長崎の鐘――、それは今も、世界に向けて平和の響きを伝える。
戦後数多く出版された長崎の証言の中でも、本書は「人類史上もっとも貴重なノンフィクションの一冊」として多くの言語に訳され、『夜と霧』『アンネの日記』と並んで世界的な反響を巻き起こして、映画や歌謡曲にまでなった。
しかし永井隆博士が1946年8月脱稿した原稿は、当初占領軍司令部の発行差し止めを受け、米国防総省に送られ、条件付きで公刊が許可されたのは1949年1月になってからだった。
永井博士は3日間の救護活動が一段落してから、全焼した家で緑夫人の遺骨を拾い、2児の疎開先で医療隊を再編成。
そして自らの白血病と不眠不休の救護をおして本書を綴った。
永遠の人間愛が今もなお感動と共感を呼ぶ、全人類必読の書。
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