微分方程式と数理モデル 現象をどのようにモデル化するか
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本書は、いわゆるオーソドックスな教科書とは異なるアプローチで執筆された、微分方程式の入門書である。
一つは、思い切って理論的背景を省略し、ある物理や工学の問題は微分方程式でどのように表されるのか、そしてその微分方程式を解くことにより何がわかるのか、といった応用面を主眼にした。
とくに、最も重要と思われるニュートン力学と電気回路の線形微分方程式の問題には大きく紙幅を割いた。
もう一つは、微分方程式の「解き方」以外の側面に光を当て、微分方程式を解かなくてもわかる洞察について、また一見まったく異なる二つの現象が共通の微分方程式で記述できるという面白さについて述べた。
本書を通じて、微分方程式の「解き方」でなく、「使い方」がわかったという実感を持っていただければ幸いである。
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