いったん江戸湾を離れたペリーは、中国へ戻り、太平天国の乱を目撃する。<br />刻々と変化する世界情勢を背に江戸を再訪したペリーを出迎えたのは、若き老中首座、阿部正弘の意を受けた林大学頭と幕府の精鋭たちだった。<br />職位を詐称するほどの背水の陣をしいて臨んだペリー。<br />日米のぎりぎりの交渉が始まる。<br />日米和親条約の締結と、箱館、下田における外交交渉を描くとともに、幕末を生きた日本人の素顔やすぐれた文化を活写した貴重な一次資料。<br />