「夫の介護」が教えてくれたこと
今、あなたにパートナーがいるのであれば、その人を本当に大切にしていると言い切れますか。
特に、長年寄り添ったパートナーであればあるほど、その大切さに気づくことなく過ごしているのではありませんか。
ある日、突然、パートナーが倒れて動けなくなる。
もしも、あなたの身にそんな事態が降りかかってきたら、あなたなら、どうしますか。
現役医師でありエッセイストでもある著者・川村隆枝の夫は、2013年に脳出血で倒れて半身不随になりました。
以降、川村夫妻は介護生活を余儀なくされました。
今までは、自立した大人の夫婦としてそれぞれの暮らしを大切してきた川村夫妻は、倒れてから強制的に時間を共にすることになります。
介護生活は過酷で夫は動けない、上手く喋れないだけでなく・ヘルパーさんに感情的になる・精神的に不安定になり意味の分からないことを喋り出す・夜中に突然警察を呼び出すなど、予想だにしなかった苦労が襲いかかってきます。
泣きたくなる日々の連続だけど濃密な時間を過ごすなかで著者は、徐々に忘れかけていた夫への愛情を思い出していきます。
「今日、あなたが生きている。
それだけで、こんなに幸せだったことになぜ、今まで気づかなかったんだろう」パートナーがそばにいることは当たり前ではありません。
たとえ、お互いが空気のような存在になっていたとしても空気がなかったら生きてはいけない。
それが、夫婦というものかもしれません。
その大切さに、介護という過酷な生活を経たからこそ気づけた。
読むと、勇気と希望が沸いてくる夫婦愛の物語です。
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