声を限りに蝉が哭く 全部話して死にたいね!
「必ず生きつづけること」「やたらに他人をいじめないこと」がテーマ――。
戦後65年目、戦争や国の記憶について、言わずに死ねるか!と決めた、84歳大宅賞作家からの伝言。
戦争とは、自殺のことなんだョ――今を生き、未来を背負う人たちへ、’自分自身を尊んでくださいヨ’という大事なメソッド。
私の戦争の記憶は、蝉の声に占領されっぱなしだった。
いよいよ「終わりか」と感じたとき、私の全身に昭和12年に帰国してからの8年の記憶が一気によみがえり、強烈な憤怒で破裂しそうになった。
「国は国民をそうまでして殺したいか!」「一度でいいから、生きて幸せになれ! と言えないものか」沸騰した鍋のふたがブッ飛ぶように私は怒鳴っていた。
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