万葉集歌人大伴家持は春愁、あるいは孤愁の歌人と評価されている。<br />しかし、花の興趣、鳥の情緒、風の感覚、月の風情をうたった歌に注目する時、古今集的な歌を8世紀の天平文化に基づき、言語活動を通じて風流(みやび)に創作していたことが知られる。<br />本書ではそれらについて追究する。<br />