七月一日、高松宮は高輪邸のさつまいも畑の草取りに余念がない。<br />柳田国男、岡本潤も同じだ。<br />南太平洋の島々に取り残された兵士たちの飢えを救ったのもさつまいもだ。<br />沖縄戦は最後の訣別電報が届いて終わった。<br />トルーマンはなぜかソ連の対日参戦の日付を知りたがっている。<br />木戸は「一大貧乏籤」という言葉を使って自己保身を図ろうとしている。<br />未完の最終巻。<br />