恐るべき子ども リュック・ベッソン『グラン・ブルー』までの物語
「ぼく自身が語る、ぼく自身の物語」―― ブルーに魅了された少年が、29歳で映画史に 残る名作『グラン・ブルー』の映像化を成し遂げるまでの 圧倒的な熱量に満ちた回想録『グラン・ブルー』(1988)、『レオン』(1994)、『フィフス・エレメント』(1997)など、数々の名作を生み出した映画監督リュック・ベッソンが、少年時代にブルーに魅了され29歳で『グラン・ブルー』の映像化を成し遂げるまでをはじめて語りつくした。
強烈な生い立ち、人生を変えた海との出会い。
映画への情熱にめざめ、試練を乗り越えながら映画監督への道を進んでいく青年時代。
ハリウッドスターたちの素顔、映画制作の裏側――映画史に残る名作『グラン・ブルー』は、少年ベッソンのブルーへの憧れが始まりだった。
「これからぼくは、この本のなかで自分をさらけだす。
これはぼく自身が語る、ぼく自身の物語だ。
そのなかで、ぼくは嘘もごまかしもなく、ぼく自身の姿を露わにしたいと思う。
子どものぼくの声で、子どものぼくの心で、生の真実だけを……時を経て美化される前の体験を、そのままに……・」――はじめに より〈目次〉はじめに第一章 ぼくはまだ暗闇のなかにいた第二章 小石だらけの小さな湾で第三章 ギリシャ、タコ、ウツボ第四章 ぼくが手にした一つの言語第五章 映画、写真、音楽第六章 イルカと青い世界の底へ第七章 書く習慣ができた第八章 ジャック・マイヨール第九章 映画を作りにパリへ第十章 兵役とカンヌ映画祭第十一章 これがぼくの家族第十二章 エリック・セラ第十三章 ジャン・レノ第十四章 『最後の戦い』第十五章 受賞、そしてゴーモン社試写室へ第十六章 パリからタオルミーナまで第十七章 スティングとイザベル・アジャーニ第十八章 『サブウェイ』第十九章 ウォーレン・ベイティ第二十章 ロザンナ・アークエットとジャン=マルク・バール第二十一章 途方もない冒険の日々第二十二章 『グラン・ブルー』著者リュック・ベッソン(Luc Besson)映画監督。
1959年、パリ生まれ。
『最後の戦い』(1989)で長編映画監督デビューを果たし、『サブウェイ』(1985)、『グラン・ブルー』(1988)、『ニキータ』(1990)、『レオン』(1994)など、映画史に残る名作を次々と生み出す。
人気シリーズ『TAXi』『トランスポーター』『96時間』では制作・脚本を担当。
2000年代からは、ファンタジー『アーサーとミニモイの不思議な国』(2006)や、クライム・コメディ『マラヴィータ』(2013)、SF『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』(2017)、スパイ・アクション『ANNA/アナ』(2019)など、幅広いジャンルでメガホンを取りつづけている。
監訳者大林薫(おおばやし・かおり)フランス語翻訳家。
青山学院大学フランス文学科卒業。
主な訳書にジャコメッティ&ラヴェンヌ『ナチスの聖杯』『邪神の覚醒』『亡国の鉤十字』(以上、竹書房文庫、監訳)、ラウィック『わたしの町は戦場になった シリア内戦下を生きた少女の四年間』(東京創元社)、ヴィスコリオージ『モンブラン』(エディション・エフ)がある。
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