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とあるマンションで、四人の住人全員が死亡する事件が起こった。遺体は、腹を裂かれた上に臓器が持ち去られているという不可解極まりない状態で発見された。マンション内に満ちた濃い瘴気が、事件の背後に霊的ななにかが存在することを匂わせている。警察の手には余る案件であったため、人ならざるモノを管理し調伏するための機関【陰陽寮】から若き陰陽師【巽 悠久】が派遣され、事件の調査に当たることとなった。とある目的のためにイギリスから海を渡り日本へやってきた悪魔【アンネリーゼ】と共に、マンションでなにが起こったのか、なぜ住人は死んでしまったのか、その謎を解き明かしていく。――はずなのだが、夜の眷属であるアンネリーゼは、事件よりも悠久の下半身に興味津々の様子。アンネリーゼの猛烈なアプローチに、女性経験に乏しい悠久はタジタジ。果たして悠久は、誘惑を振り切ることができるのか。それともあっさりと屈してしまうのか。閉ざされた呪いのマンションで、謎を解き明かしたい陰陽師とイチャイチャしたいだけの悪魔との、奇妙な共同生活が始まる。
主人公‘‘ゲオリク・ザベリクス’’は国王ハードランドの主治医だったが、今は現役を退き地方貴族の地位に甘んじていた。ある日、ゲオリクの留守中、リリスは不幸にも魔女裁判にかけられ、首から下を切り落とされてしまう。駆けつけたゲオリクによって、助けられるが、首だけのまま生きる事となった。ゲオリクは、様々な少女の体を繋ぐが、免疫抵抗の関係でうまく繋げなかった。錬金術の中で「ホムンクルス」と呼ばれる人造人間がある事を知る。ホムンクルスを使えば、免疫抵抗の無い素体を作る事が出来る。しかし、ハードランドは魔術や呪術の類が溢れる近隣諸国の中、真っ先に産業革命による近代化の恩恵にあずかり、諸国を退け巨大大国に成長した国家だ。国中で魔術や錬金術を禁止し、続けるものは死罪や国外追放など、強引な国策を取っていた。ゲオリクがホムンクルスの研究を行う行為は、死罪に値する。しかし、リリスの為に、国家に逆らい、自ら研究に身を投ずるのだった。