一つの配達物が紡ぐ、奇妙な縁と恋心家業の酒屋を手伝うかたわら宅配便のアルバイトに勤しむ青年、曙省吾。いつものようにあるアパートの一室に荷物を配達すると、そこにいたのは過去に省吾の前から突然姿を消した女・大地瞳子だった。魔女のような破天荒さで気ままに振る舞う彼女のもとに、省吾は毎日荷物を届けることに。そんな日々を経て、二人の距離は急速に縮まっていく。ところが数日が経ったある日、衝撃の事実が発覚する。省吾が運ぶ謎の荷物の中身は、なんと赤ん坊のミイラだというのだ――。大地瞳子とは何者なのか。そして、二人の再会に隠された真の理由とは。配達員と受取人が巻き起こす、摩訶不思議な恋愛を描いたラブコメ小説!<著者紹介>氷満圭一郎(ひみつけいいちろう)1971年、群馬県に生まれる。群馬県在住。