伽夜の結婚を阻止しろ! 必死のアタック!「伽夜さんはもうじき結婚するかもしれマセン」夜獣討伐の能力開発研修の講師役を務めるジェーンは、そう言った。鷹兎の頭の中は一瞬真っ白になった。「この研修が終わったら、伽夜さんはお見合いをさせられるデショウ」夜獣を倒す能力をもった影子使い同士で結婚すると、影子適応者が産まれる可能性が高くなる。だから16歳の伽夜も例外なく、子供を産ませるために結婚させられてしまう――。「そんなの……我慢できませんッ!!」「なら決まりデス。鷹兎さんが伽夜さんと結婚してくだサイ」「……はいィッ!?」「要は伽夜さんが影子使いと結婚して子供を産んでくれればいいのデス。槇村家の血筋と関係なしに適応指数・九十二を叩き出した鷹兎さんが相手なら、上の人たちもむしろ大喜びデショウ」そんなわけで、鷹兎はまだつきあってもいない伽夜先輩にプロポーズし、婚約を申し込もうと決意するのだった。海辺での告白を前に聞こえてくる不気味な夜獣の噂、鷹兎の影子ハルハの異変――。奥手で引っ込み思案な鷹兎は、一歩踏み切って自分の想いを伝えられるだろうか!?※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。