男爵家の長女カメリアは、縁談が決まったとある日母親から告げられる。相手はよく知らない男性であるばかりか、20歳年上でロンドンから遠く離れた地方住まい。突然人生を決定づけられ、とまどう彼女だが、両親は従順な長女がたてつくことなど想像もしていない。そんな中、親に反抗する気持ちもあって、妹に連れられて出席した仮面舞踏会の会場となった館のバルコニーで、カメリアは黒いマスクのエックス卿に誘惑される。放蕩者のウェインライト伯爵は、行動を逐一、新聞の醜聞記事に書かれることにうんざりしていた。一か月は新聞に載らず、イメージを刷新すると仲間に宣言した矢先、仮面舞踏会で純朴なレディーに出会う。そして彼女のことが忘れられず……