【ルポ・エッセイ・自叙伝】タグのライトノベル・小説
本書は、哲学者が残した言葉や尊敬する女性たちの言葉を広末さん自らがセレクトし、自身の思いを綴った書き下ろしエッセイです。これまでの広末さんの人生に起こった出来事や日常でのシーンを交えながら、その言葉になぜ惹かれたのか、人生にどう役立つと考えたかなどが描かれています。今回の刊行にあたり、本書は執筆のすべてを広末さんが行い、約2年をかけて書き上げました。40代を迎えた広末さんが、女優として・妻として・母として・一人の女性として、今何を大切にして生きているのか、心に響く様々な言葉と共に綴られています。さらに、自身で撮影した日常の写真や、執筆風景などの写真もカラー16ページで掲載されます。著者:広末涼子さんコメント人生初の執筆活動!初めての書き下ろし書籍発売。お恥ずかしながら、緊張しています。私の好きな哲学者の言葉、私の尊敬する女性の方々のコトバと共につれづれなるままに書き綴らせていただきました。この本を読んでひとりでも多くの人に元気になってもらえたら、嬉しいです。著者プロフィール1980年7月18日生まれ。高知県出身。94年にCMオーディションでグランプリを獲得しデビュー。翌年ドラマ初出演。97年に『20世紀ノスタルジア』で映画初主演。同作で映画賞の新人賞を総なめにし、以降、映画・ドラマ・CMなど第一線で活躍。主な出演作は、映画『鉄道員』(’99)、『おくりびと』(’08)、『ゼロの焦点』(’09)、『鍵泥棒のメソッド』(’12)、『はなちゃんのみそ汁』(’15)、『コンフィデンスマンJP 英雄編』(’22)、ドラマ『ビーチボーイズ』(’97)、『Summer Snow』(’00)、『ヤスコとケンジ』(’08)、『聖女』(’14)、『ナオミとカナコ』(’16)、『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』(’19)『トッカイ〜不良債権特別回収部〜』(’21)、『桜の塔』(’21)など。待機作には映画『バスカヴィル家の犬』(2022年6月17日公開予定)、土曜ドラマ『エンディングカット』(2022年3月19日放送予定)。
いろんなことが目まぐるしく動いた30代。ようやく仕事が増えはじめ、結婚をし、第一子が生まれ、改名騒動に翻弄され……。人生で一番激しく変化した上田晋也さんの10年間を綴ったエッセイです。明石家さんまさん、東野幸治さん、YOUさん、土田晃之さんとのテニス同好会の話から、さまぁ〜ずさんや、内田裕也さんなどの、著名人との裏話も盛りだくさん!
見聞のはしり書き、人の語った挿話の留め書き、読んだ新古の書籍からの抄記など、手控帖に書きとどめられた数多くの覚え書きから選ばれた、心にしみる生きた小説のタネ集。(※本書は1990/3/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
「書け、病のごとく書け」と、自らを追いつめるほどに創作の意味を問い続けた’最後の文士’高見順が遺した戦中日記。そこには貸本屋「鎌倉文庫」設立の経緯、文学報国会の活動などが詳細に記録されており、戦時下に成し得ることを模索し、文学と格闘した作家の姿がうかがえる。膨大な量の日記から昭和二十年の一年間を抜粋収録。(※本書は2005/7/26に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
空を飛ぶ話、羅生門類話、離魂病、白猿伝、化鳥退治など、奇譚の数々を集めた『妖異博物館』続篇では、日本の古典のみならず中国の志怪にまで範囲を広げ、様々な怪異を取り上げる、動物変身譚や竜宮譚について比較考証を試み、怪異の系譜をたどってシェイクスピアやアポリネエル、『アラビアン・ナイト』にまで話は及ぶ。まさに融通無碍、博覧強記の不思議物語集。(※本書は2005/8/10に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
芝居や音楽から響いてくる粋な’ことば’の数々。人気アナウンサー葛西聖司の名調子で現代によみがえる。(※本書は2015/7/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
オランダでセックスショーを見に行ったり、おそとで全裸になってみたり、毒キノコ狩りをしてみたり…とめどない好奇心で世界中を「ソロ旅」してきた著者が、ソロでなければ味わえない旅の楽しみを語り尽くす1冊。ソロ旅で忘れ物をしたら? 特別な体験をしたいときはどうする? ソロのときこそ自撮りをしよう! 他、役立つアイデアも満載です。読んだら世界に飛び出したくなること間違いなし!
「生活価値の拡充」を提案し続ける仕事人の、仕事以外の「生活の顔」。駆け出しの頃から還暦まで、25年分のつぶやき200選。写真作品を収録したカラーページも!1997年(35歳)〜2022年(60歳)のエッセイ200選を時系列で掲載。写真作品16頁も収録。
家族愛が心に染みる’愛しい息子と過ごした日々’軟骨無形成症をもって産まれた息子の車椅子とともに過ごした27年間の記録。
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。〈電子書籍版に関する注意事項〉本書は固定レイアウト型の電子書籍です。リフロー型と異なりビューア機能が制限されるほか、端末によって見え方が異なりますので、ご購入前にお使いの端末にて「無料サンプル」をお試しください。【美しい、楽しい、面白い、大切に守りたい「和の習慣」から日本の心の豊かさに気づく】下駄を履いてみよう抹茶を立ててみようほうきで掃除をしてみよう浴衣を着てみよう俳句を詠んでみよう熱燗を飲んでみよう歌舞伎を観てみよう歴史や意味、よさを知ったら、きっと始めたくなる和の習慣を70個紹介します。〈「はじめに」より〉今の私たちのライフスタイルは決して昔ながらの「ザ・和風」ではありません。が、よりどころとなる「芯」は、日本人ならではの和の習慣の中にあり、そこには心の持ち方、心の伝え方、モノの扱い方、人を思いやる気持ち、感謝の表し方など、自分は「何を大切にするのか」へのヒントがたくさん散りばめられているように思うのです。ここにご紹介したのは、あらためて私が美しい、楽しい、面白い、そして大切に守りたいと思う70の和の習慣です。この本を開いてくれたあなたが、この中の一つでも、楽しく続けていける和の習慣を見つけ、心の中の豊かさに気づいてくれたらうれしいです。〈こんな方にオススメ〉・和のお稽古ごとに興味のある人・教養として和の作法などを知りたい人・新しい習慣を始めたい人・家時間を充実させたい人〈本書の内容〉リユース可能 サステナブルな着物の魅力お太鼓だけではない 半幅帯でもっと自由に扇子の風は袖口から 気遣いの所作の美しさ正座は体幹を鍛え 加圧効果もあるのです朝のお茶、夜のお茶 どんな時にどんなお茶? おいしいお茶を淹れるにはお水と温度が肝心です自分のために点てたい 心を切り替える一服心を軽く 写経は心のデトックス御朱印は修行の証と心得ましょう昔は湯上がり 今の進化する夏の浴衣たち指先に力を入れて歩く下駄が足と身体によい理由足が痛くならないための下駄とのつきあい方身体にも環境にも優しい和菓子はビーガンこす、拭く、切る 晒しもめんの使い方万能な手ぬぐいは防災グッズの必須アイテムです思い出したい心遣い 心を包むのが風呂敷です風鈴の音色を楽しむ感性は日本人ならではのものです水にも火にも強い桐が日本の風土に合っているわけ鰹節を削る音と香りを食卓に和食の配膳は左優位と右利き文化なのです大げさに包むほどではないけれど’ほんの気持ち’の表し方いつもの一言 美しい和語は大人の響きお正月に、贈り物に水引で華やかに心を込める座布団の表裏、前後ろ 日本人の本音と建前ハンコで気軽に思いつくまま季節の一句歌舞伎は「かべす」から楽しみましょうふすまを3回に分けて開けるのはノック代わりの心遣いです若々しい人はみな艶髪 つげ櫛が髪によい理由…etc.〈著者プロフィール〉君野倫子(きみのりんこ)文筆家、日本文化キュレーター、着物スタイリスト。着物、和雑貨、歌舞伎などをおもなテーマに執筆。2010年に拠点をアメリカに移し、日本文化を海外へ紹介する活動を続けている。近著に『歌舞伎はじめて案内手帖』(松本幸四郎氏監修・二見書房)、日英バイリンガル『日本人の暮らしを彩る 和雑貨』(IBCパブリッシング)など。その他著書多数。オフィシャルサイト:rinkokimino.com/
※本書はリフロー型の電子書籍です。ご購入前にお使いの端末にて「無料サンプル」をお試しください。【「この結婚、本当に正解だったのかな?」そんな妻に送る必読書】「暮らしのおへそ」編集ディレクター・イチダさんが夫婦の問題に向き合いました。共働きから専業主婦まで、7人の妻へのインタビューを通して、ムカつくこともあるけれど、それでも前向きに、ご機嫌に夫と暮らす方法について考えます。「この結婚、本当に正しかったのかな?」と胸によぎる妻は必読の一冊です。〈こんな方にオススメ〉・最近、夫婦のコミュニケーションがギクシャクしている・夫の短所ばっかり目がつく!どうすればいい? ・夫に育児や家事のつらさをわかってもらいたい・専業主婦だけど、自分の収入がないことを後ろめたく感じる〈本書の内容〉1夫婦の本当の姿はひとりひとり。相手を変えるのでなく、まずは自分が変わることから久保輝美さん(パン教室・ベーグルショップ元店主)2子育ては助けてもらわなきゃ、つらすぎる。まずは、自分のための主張を声にすることから本多さおりさん(整理収納コンサルタント)3自分にとっての「一番大事」が夫には 「一番」とは限らないと知る附柴彩子さん(石鹸専門店経営)4夫は夫の人生を 妻は妻の人生を楽しめばいい。できるのは、互いの応援団になることだけ鈴木尚子さん(ライフオーガナイザー)5大事なことは語り合っても解決しない。必要なのは、同じ空気を吸うということ山本祐布子さん(イラストレーター)6夫とは、妻とは。そんな役割の一歩外に。 見方を変えれば、 ご機嫌に暮らす方法が見つかる竹田理紀さん(フリー編集者)7ずっとお母さんが家にいるという幸せを求めて枦木百合子さん(専業主婦)〈著者プロフィール〉一田憲子(NORIKO ICHIDA)編集者、ライター。OLを経て編集プロダクションに転職後、フリーライターに。暮らしまわりを中心に、書籍・雑誌で執筆。独自の視点による取材・記事が人気を得ている。「暮らしのおへそ」(主婦と生活社)では編集ディレクターとして企画・編集に携わる。著書多数。近著に『うちでごはん いつもの「おうちご飯」をちょっとよく見せる工夫』(扶桑社)、『暮らしの中に終わりと始まりをつくる』(幻冬舎)がある。
離婚、子育て、貧乏…。苦境に立ったときあの人ならどうするだろう。厳しくも優しい幸田文の文章から人生の指針を学ぶアンソロジー。
落語の本編に入る前の「まくら」を文章にしてみたら……。気鋭の噺家・春風亭一之輔初のエッセイ集がついに文庫化。「税金」「忖度」「相撲」「マイナンバー」「〇〇ファースト」など、100のお題に応えて綴られたまさに読む「まくら」。ご子息による特別解説付き。
【目次】●はじめに――時に夜があまりに暗く、字を照らす光がなくても〈第1章 女は無意味に旅に出る〉●もしアリスが女の子ではなかったら ――『不思議の国のアリス』(ルイス・キャロル/矢川澄子訳)●女の子の殻をさらに包む強力な殻 ――『’少女神’第9号』(フランチェスカ・リア・ブロック/金原瑞人訳)●娼婦になったり聖母になったりすればいい ――『悲しみよ こんにちは』(サガン/河野万里子訳)●女子高生にある個室の自由 ――『いつだってティータイム』(鈴木いづみ)〈第2章 セックスなんかで分かるもの〉●資本主義と愛と整合性のないカラダ ――『pink』(岡崎京子)●たかが一度や二度のセックス ――『性的唯幻論序説 改訂版 「やられる」セックスはもういらない』(岸田秀)●されどセックスが解放する時間 ――『蝶々の纏足』(山田詠美)〈第3章 女ではない奇怪な生き物〉●買う男の論理があるのだとして ――『わが悲しき娼婦たちの思い出』(ガルシア= マルケス/木村榮一訳)●基本的には他人事でしかない男の青春 ――『大胯びらき』(ジャン・コクトー/澁澤龍彦訳)●お金を介した男女の滑稽な話 ――『遊女の対話』(ルーキアーノス/高津春繁訳)〈第4章 信じられる神がいなくとも〉●ありえないほど汚れた場所の、ありえないほど高貴な信仰 ――『ぼくんち』(西原理恵子)●夜のオカネと昼のオカネ ――『大貧帳』(内田百?)●この世で最も不公平な関係 ――『シズコさん』(佐野洋子)〈第5章 言葉を身体に貼り付けて〉●夜が過ぎても生き残る可能性があるなら ――『夜になっても遊びつづけろ』(金井美恵子)●若い女の心はそう整うものじゃない ――『私家版 日本語文法』(井上ひさし)●一〇〇年越しの女の味付け ――『モダンガール論』(斎藤美奈子)●それでもピンヒールは正義 ――『ちぐはぐな身体 ファッションって何?』(鷲田清一)〈第6章 荒唐無稽な夜を生き抜く〉●無敵だったココロと冷めた見解 ――『桃尻娘』(橋本治)●若さも九〇年代も空っぽだったと皆言うけれど ――『モモ』(ミヒャエル・エンデ/大島かおり訳)●半分腐った世界でナウシカになれるわけもなく ――『風の谷のナウシカ』(宮崎駿)●おわりに――それでも「絶望的に期待する」
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。あの日の自分が、いとおしくなる。夫もいないし子供もいない。収入もたいしたことない。でも 仕事も好きだし友達もいるしひとりの時間もいい。春がくることがあたり前じゃないと、若い頃よりずっと深く知っている……。40代・独身・在宅ワーカー。くま子さんの7年間。
最愛の母を自宅で看取った、泣き笑い回想録。 直木賞作家・桜木紫乃さんが大絶賛!<一緒にお母様を看取らせてもらったような錯覚は、わたしがこれから行く道を照らしてくれるだろう。本書は、親をなくすという大切な儀式のテキストだ。>(文庫解説より) 元「食堂のおばちゃん」山口恵以子さんが松本清張賞を受賞して実質的な作家デビューを果たしたのは55歳の時。お見合いは43連敗、ずっと実家住まいの山口さんをいつも傍らで見守り、励ましたのが母・絢子さんでした。 そんな最愛の母が認知症になってから、自宅での介護、看取り、そして葬儀のことまでを温かな筆致で克明に綴った『いつでも母と』は、単行本発売時に大反響を呼びました。 文庫化にあたり、絢子さんの主治医でしろひげ在宅診療所院長の山中光茂先生との対談や山口さんの書き下ろしエッセイ、桜木紫乃さんの解説を新たに加えています。 山口さんは「はじめに」でこう綴っています。<介護を体験した方や、現在介護中の方、大切な人との別れを経験した方にとって、この作品が少しでもお役に立てれば、あるいは何の役にも立たなかったけど「あまりのアホさ加減に思わず笑ってしまった」なら、大変幸せに思います。>※この作品は単行本版として配信されていた『いつでも母と』の文庫本版です。
小学校1年生。最初の学期末にもらった通信簿はオール1! そんな西山忠来(タダキ)少年はいかにして伊集院静となったのか!? 故郷の師、銀座のママ、伝説の車券師、阿佐田哲也、ビートたけし、松井秀喜から愛犬、両親まで、人生を導いてくれた30人の凄い「先生」たちとの出会いと学びとちょっと恥ずかしい事実――。きっとあなたもあなたの「先生」に会いたくなる! 最新エッセイ集。
スケートボード男子ストリート初代金メダリスト、堀米雄斗のすべてが詰まった初のフォトエッセイ!スケートボードが大好きな下町生まれの少年は、どのようにしてアメリカでプロスケーターとなり、金メダル選手になったのか。ロサンゼルスで撮り下ろした練習風景やプライベート写真に加え、今までの生い立ちからスケートに対する想いを、本人が飾らない言葉で綴ったフォトエッセイ。写真、読み物、どちらからも堀米雄斗の今までの軌跡と魅力を知ることができる一冊。【幼少期の記憶】初めてスケボーに触れた記憶……そう言われると、実はあまり覚えていない。2、3歳くらいのときの写真を見て、そういえば身近にあったかもなぁと思い出すくらい。スケーターだったお父さんの話によると、まだ歩けない赤ちゃんのときから、家から徒歩10分の小松川公園に僕を連れて滑りに行っていたという。お母さんと結婚するときにスケボーは辞めると約束していたから、子守という名目で「ちょっと散歩に連れてくわ」と理由をつけ、お父さんが滑りたいがために連れて行かれていたらしい。そしてパークでお父さんが滑っているあいだ僕は放置され、そこに集まっているスケーターが誰かしら面倒を見てくれていた。そうやって知らないうちからスケートボードには触れていたみたいだけど、実際にスケボーに乗った記憶があるのは、物心のついた5、6歳のとき。家のベランダにはよくわからない工具やデッキが転がっていて、お父さんと一緒に小松川公園で練習していた記憶がある。(本文より)
「たいていのオカマは明るくも強くもない」「多くの人が凡人であるように、オカマもまた凡人なのよ」自分もそんな凡庸な「しんどい」オカマのひとりと語り、昼はふつうの会社に勤める主人公は、夜はゲイバーで働きながら、お客さんのお悩みに答えている。今回のお悩みは、二股がやめられない、過去の自分を許せない、年をとるのが怖い、勝手な思い込みで気を遣われている。誰もが抱える悩みをしっとり前向きに解きほぐす。オトナのためのコミックエッセイ、第6話。
前編は在京40年にわたる研究の日々の生活録。大学院卒業後、東京第一病院の医師として活躍していたが、父の死によって図らずも頓挫してしまうが巻き返しを画る。その後人生の円熟期を迎える。その後、渡欧など華やかな生活を送り、土地家屋の取得に際し一億円の借財を追い自滅を危ぶむ生活状態となる。この借財によって成長を遂げていくこととなる。後編は故郷に戻っての公私の生活録となっている。借財の全額完済をもって故郷に帰り、母亡き後に自らの心情の浮沈を見つめ、黙然し内省の記として記述されている380ページに及ぶ長編。豪華貼り化粧箱入り。
明日できることは明日やろうと、明日を信じて、私は今日まで生きてきた─90歳の作家が贈る人生への励ましにみちた珠玉の名言集。
母の呪いを猫で解く!?「融通無碍に出入りするかれらと、深部に居座って出て行かないあのひとと。大人の男の心の中は繊細で滋味豊か。いろいろしんどいものを抱えても、とりあえず長生きしようと思わせてくれました」中島京子(小説家)いくら自分が歳を取っても、たとえ亡くなっていても、消えてなくならない存在をどうするのか。ともに猫好きなエッセイストと精神科医による切実真剣往復書簡。幼い頃に母を亡くした者は、埋まらない心の空洞を抱えたまま生きなければならないのでしょうか。それもマザコンというのでしょうか。――末井昭「母親の変形した投影」確かに母はわたしが不細工だからとわたしを忌避したりはしませんでした。が、こちらが美しかったら、より本気で愛してくれたのは間違いない。そこが悔しいし悲しい。――春日武彦「隣の女」【目次】まえがき 末井 昭書くことがなくなってからが勝負第1信 末井昭→春日武彦猫と話す第2信 春日武彦→末井昭鼻ちょうちんや巻き舌のこと第3信 末井昭→春日武彦夫婦喧嘩は猫も食わないか?第4信 春日武彦→末井昭猫の舌第5信 末井昭→春日武彦母親の変形した投影第6信 春日武彦→末井昭猫嫌い第7信 末井昭→春日武彦キー坊の恋、母の恋第8信 春日武彦→末井昭隣の女第9信 末井昭→春日武彦結核のバリヤー第10信 春日武彦→末井昭罪悪感、その他第11信 末井昭→春日武彦壊れた母性本能と工場への失望第12信 春日武彦→末井昭漫画もどき第13信 末井昭→春日武彦野良たちに安泰はない第14信 春日武彦→末井昭一家団欒第15信 末井昭→春日武彦ラジオ体操と疥癬タヌキと老いた胎児第16信 春日武彦→末井昭覆面レスラーと大工の源さん第17信 末井昭→春日武彦ねじ曲がったマザコン第18信 春日武彦→末井昭母子像と父子像第19信 末井昭→春日武彦腹這いのキー坊と顔コンプレックス第20信 春日武彦→末井昭今日はいい日、楽しい日あとがき 春日武彦罪悪感といかがわしさと
文章術は泥棒に学べ!? ロングセラー『論文の書き方』の姉妹篇。実践に役立つ文章修業の本道を説く。社会学者・ジャーナリストとしても活躍した著者による体験的文章指南。日本語を知り、よい文章を書くための34の方法。(以下、本文より) その中の或る文字、或る言葉、或る文章を大変に好きだと思い、反対に、その中の或る文字、或る言葉、或る文章を非常に厭だと感じるような人、そういう人は、立派な文章が書ける素質のある人だろうと思います。 実際に、その人の文章と瓜二つのような文章を何篇も書いてみることです。これが文章修業の本道で、それ以外に道はありません。一にも真似、二にも真似、三にも真似です。 * 締切という時間的限定、枚数という空間的限定、この二つの限定が曖昧なのが研究室の特色で、それと反対に、この二つの限定が厳格なのがジャーナリズムの約束です。 文章を修業するのには、自分で締切と枚数とを厳重に定めて、これを自分に課するという方法をお勧めしたいように思うのです。 * 文章というのは一種の建築物だと考えています。大きな論文はビルディングのようなもの、小さな文章は交番のようなもので、文章が建築物であるならば、それを作るのには、どうしても、設計図がなければなりません。正確な設計図を用意せずに、文章を書き始めたら、論旨不明の文章が出来上るのは全く当然のことです。
戦後日本の礎を築いたワンマン宰相・吉田茂、その長男である文士・健一。著者はこの父といかに接し、どのように見てきたのか。日常生活の回想から吉田内閣論まで、著作集未収録を含む父をめぐる全エッセイを収める。さらに父子が忌憚なく語り合った長篇対談「大磯清談」を併録。文庫オリジナル。巻末エッセイ・吉田暁子
常識的な叡智が底流する独自の人生論、書物への惜しみない愛情を綴った読書論、そして著者の中核をなす佳篇「余生の文学」……。大人の風格漂う人生と読書をめぐる極上の随想を初集成。巻末に吉田暁子・松浦寿輝対談「夕暮れの美学」を併録する。
グルマン吉田健一の名を広く知らしめた食べ歩きエッセイ「舌鼓ところどころ」、全国各地の旨いものを綴り全一〇〇編を数える「私の食物誌」。長年にわたり多くの読者を魅了した、この二大食味随筆を一冊に合わせた待望の決定版。巻末に地域別目次を付す。巻末エッセイ・辻 義一
少しばかり飲むというの程つまらないことはない――。酒豪で鳴らした文士が、自身の経験をふまえて飲み方から各種酒の味、思い出の酒場、そして禁酒の勧めまでユーモラスに綴る。全著作から精選した究極の酒エッセイ全21編。文庫オリジナル。巻末エッセイ・野々上慶一
旅行をする時は、気が付いて見たら汽車に乗っていたという風でありたいものである――。旅をこよなく愛する文士が美酒と美食を求めて、金沢へ、新潟、酒田へ、そして各地へ。ユーモアに満ち、ダンディズムが光る著者の汽車旅エッセイを初集成。巻末に観世栄夫の逸文を付す。〈解説〉長谷川郁夫
東京のお笑いは『浅草キッド』だけじゃない!!! ダウンタウン、ナイツ、爆笑問題、霜降り明星......大物人気芸人達が絶賛&感涙&安堵した‘お笑いに生きる男たち’の人間ドラマは、まだ完結していなかった!!!『水曜日のダウンタウン』で奇跡の‘仲直り’を果たした超絶‘不仲’漫才コンビ、初の自伝的回顧録! 2人の結成前夜から下積み時代、1980年代漫才ブーム、若き日のビートたけし&とんねるず、テレビでは語られなかった不仲&仲直りの真相、本書で初めて明かした隠し続けてきた事実......まで、57年間の漫才師人生をおぼん、こぼん、それぞれの視点で辿ったガチンコ・ノンフィクション・ドキュメント!! ‘東京のお笑い’を作った芸人たちの生き様、笑いの美学が込められた一冊。
累計220万部を突破した大ベストセラー「大人の流儀」シリーズの第11弾、『もう一度、歩きだすために』がいよいよ発売となります。著者の伊集院静氏はくも膜下出血を患い、一時は生死の境を彷徨いました。「もしこのまま目が覚めなかったら……」そんな不安が頭をよぎり、眠れない夜を過ごすこともありました。それでも、伊集院氏は帰ってきました。再び筆をとった氏が見たのは、コロナ禍に苦しみながらも、懸命に生きる人々の姿でした。大切な人を失ったあなたへ、生きることに絶望してしまったあなたへ、そしてコロナ禍に苦しむすべての人へ。「それでも人には、再び立ち上がる力がある」二十歳で弟、三十五歳で妻・夏目雅子との死別を体験してきた作家は語りかけます。伊集院氏の言葉がきっと、先行きの見えない世の中を歩んでいく際の道標になるはずです。