【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
WOWOWにて連続ドラマ化決定! 10月スタート(第一話無料放送) 主演:玉山鉄二。永田町を揺るがす問題作が、ついに映像で登場! また待望の電子書籍版も同日発売。大和新聞の政治部で、官房長官のトップリーグとして活躍していた松岡直樹は、史上最年少で特別編集委員になっていた。一方、大手出版社の週刊誌でスクープを連発していた酒井祐治は、京都で小さな学習塾を開いていたが、そこに元同僚の大畑康恵が突然現れた。「五年前の酒井さんの仇討ちをします」――昭和の一大疑獄事件のさらなる深い闇とは?! 「永田町」激震のノンストップ政治エンターテインメント。驚愕のラストが待っています。
クジラ=AIと対峙せよ――さもなくばヒトの創作は、終わる。AIの下請けとなった元作曲家に自殺した天才作曲家が残した謎は未完の新曲と’指’だった。『虹を待つ彼女』で横溝正史ミステリ大賞を受賞し、ますます活躍の場を広げる逸木 裕による心揺さぶる音楽ミステリー!☆☆☆ヒトはもう、創作らなくていい――人工知能が個人にあわせて作曲をするアプリ「Jing」が普及し、作曲家は絶滅した。「Jing」専属検査員である元作曲家・岡部の元に、残り少ない現役作曲家で親友の名塚が自殺したと知らせが入る。そして、名塚から自らの指をかたどった謎のオブジェと未完の新曲が送られてきたのだ。名塚を慕うピアニスト・梨紗とともにその意図を追ううち、岡部はAI社会の巨大な謎に肉薄していく――。私達はなぜ創作するのか。この衝動はどこから来るのか。横溝正史ミステリ大賞受賞作家による衝撃の近未来ミステリー!
追憶の彼方へ去りし‘出稼ぎ列車’が蘇る新装版。青森発上り急行「津軽」で発見された男の絞殺死体、消息を絶つ出稼ぎ労働者……。大東京の闇に翻弄される男たちを十津川警部が追う。青森発上り急行「津軽」は別名‘出稼ぎ列車’と呼ばれる。午前六時、冬の農閑期に働きに出た男たちを乗せ、定刻に上野に着いた列車から、男の絞殺死体が発見された。湯沢出身の男が、なぜこの列車に乗っていたのか?建設現場から、次々と姿を消してゆく出稼ぎ労働者たち。安否を気づかって上京して来た、その妻まで……。華やかな大都会の死角に仕掛けられた、巧妙な金儲けの罠。闇の手に翻弄される男たちを追う十津川警部の怒りが爆発、相棒の亀井と必死の捜査がはじまる。※この電子書籍は1989年6月に文藝春秋より刊行された文春文庫の新装版です。
リアル公安小説の新シリーズ始動!この男、天才か、変人か? 若き国際派公安マンが日本を守る!「この国に真の諜報組織をつくれ!」。警視庁公安部長の密命を受けた、国際派の若きキャリア公安マン片野坂彰。最強の先輩情報官と、音大出身で三か国語を操る女性捜査官を相棒に、特捜チームが始動する。最初の事件は、国境を望む対馬。一撃で三人を殺した黒幕は――。大人気の青山望シリーズに続く、公安小説の最先端!
十津川警部&亀井刑事、本州最北端の下北駅に飛ぶ!巻末に、最新の全著作リストを収録!失踪した娘を捜してほしい―。母親から依頼を受けた、かつて十津川警部の部下だった私立探偵の橋本は、池戸彩乃の捜索を始める。勤務先のパソコンに残されていた「411658 1411123」という謎のメモを、本州最北の鉄道駅である下北駅の緯度と経度と判断した橋本は下北に飛び、彩乃の痕跡を求めて恐山、仏ヶ浦を訪れる。一方、東京では彩乃の同僚が殺され、十津川警部が捜査に乗り出した…。オリジナル著作600冊目にあたる記念作品!第一章 下北半島・恐山第二章 更に北へ第三章 知床の海第四章 知床か洞爺湖か第五章 盛岡駅で第六章 ある新聞記者の死第七章 終末を告げるロボット
「鴨川食堂」著者が贈るシリーズ! 京都にまつわる不思議な体験、してみませんか。 英国人ミステリー作家のカール・エビスは、京都にある名門・京洛大学に招かれ、教鞭を執っている。次回作執筆の参考にと、講義がない日には助手の九条葵と京都の街を練り歩き、日々創作の種を捜している。 まだ京都へ来てから日が浅いカールを驚かすのは、京都ならではの不可思議な出来事だ。時間や空間の概念などないかのように、安土桃山時代の逸話〈宗旦狐〉の母狐が化けた女性の姿を見かけたり、〈六道の辻〉の案内人である年齢不詳の老婆と出会ったり。京都人らしい、気遣いができるも小言を言わねば気が済まない性格の葵に振り回されながら、行く先々で、カールは科学で解明できない出来事に遭遇する。
史上最も血液を愛する探偵、ここに誕生! 森に囲まれた紅森市は、昔から殺人事件が多いことで有名だ。紅森署に勤める刑事の桃田遊馬は、日々、難事件と格闘している。そんな彼が頼りにするのは、古い屋敷で血液の研究をしている幼なじみの天羽静也。血液のスペシャリストである静也は、遊馬が半ば強引に持ち込んでくる事件の血液分析を担当し、捜査に協力している。華奢な長身に実験用の黒衣をまとった彼を人は‘ヴァンパイア’と呼ぶが、本人はその渾名をひどく嫌っている。 絞殺された大学教授と衣服に付いた血痕の謎。同棲していた女を殺して逃亡中の男と巡査刺殺事件の謎。バラバラ殺人と思われる‘リストマン事件’と「運命の血」の謎。殺された女性の首に残された痕と監視カメラに映ったヴァンパイアのような風貌の人物の謎―― そして、ついに明かされる静也自身の‘秘密’とは!? イケメン刑事&ミステリアスな血液研究者の幼なじみコンビが‘血’を手がかりに難事件に挑むブラディ・ミステリー開幕!
国立大学の最高峰、天都大医学部の病院長・宇津々が謎の死を遂げた。自殺・謀殺説が囁かれる中、近く病院内で行われる新院長選挙。候補者は4教授。心臓至上主義の内科・徳富、内科嫌いの外科・大小路、収益の4割を稼ぐ眼科・百目鬼、改革派の整形外科・鴨下。誰が院長の座に? 選挙運動真っ盛り、院長の死に疑問を持った警察が動き出した……。
監査法人時代の上司・永友の要請で警察庁犯罪収益移転防止対策室の捜査官を務める岸のもとへ、アメリカ人女性から人捜しの依頼が舞い込む。カネに窮してしぶしぶ引き受けたお門違いの仕事だったが、その捜索は七十年間封印されていた大企業の血塗られた歴史をあぶりだす端緒となった――。瞠目の企業犯罪ミステリ、人気シリーズ第二弾!
超大型台風が上陸し、気象庁の田久保は進路分析や避難勧告を出すために奔走。関東で土砂災害が次々と起こり、田久保の家族も巻き込まれる。妻や子どもが逃げ込んだ避難所自体が危険な地盤上にあったのだ。田久保はさらなる避難を促したが、風雨が激しく、遂に斜面が崩れる……。自然の猛威に翻弄される人間の焦燥と葛藤を描く戦慄の予言小説。
薬剤師夫婦がシチューで毒殺。が、各々の皿の毒が異なり夫婦互いに殺し合ったかに見えた事件の真相「皮肉な夕食」。交通事故で男が死亡。しかし彼が撥ねられる直前に青酸カリを服毒していた謎「死ぬ前に殺された男」。最愛の夫が殺人の重要参考人に指定された狼狽と困惑「容疑者・京堂新太郎」など‘氷の女王’景子と新太郎が大活躍する傑作7編。
企業の研修キャンプで森に入った5人の女性。戻ってきたのはそのうち4人だけだった……。連邦警察官フォークが辿り着く真相とは
テレビで人気の探偵モーガン・シェパードが目を覚ますと、ホテルのベッドに手錠でつながれており、周囲には見知らぬ5人の男女がいた。さらにバスタブから男の死体が見つかり、この5人の中から3時間以内に犯人を見つけなければ、ホテルを爆破すると脅迫が!
【レジェンドノベルス・エクステンド】 【電子書籍には特典として書き下ろしSSを収録】大学卒業を控え、進学も就職も選べなかった「私」こと楠田由宇子。あるきっかけから、「滴水古書堂」という古本屋でアルバイトを始めることになる。しかし、店主の古戸時久は謎めいた男。右半身にあたる部分がなぜか時折奇怪に蠢く、まさに「名状しがたい」動作をする男だった。さらに、店が取り扱う商品に漫画やベストセラーなどは一切なく、名前を聞いたこともない人物の全集や手記、書簡のほか、英語やラテン語、さらには謎の言語で題名が書かれた本など、普通の流通から弾き出されたような奇妙なものばかり。訪れる客ももちろん、少ない。しかし、物静かでトラブルのかけらもない店の空気に不思議な縁を感じた由宇子はこの店で働くことにしたのだった。 そんなある日、古戸を呼び出す一本の電話が店にかかってくる。なんでも、古戸の師匠のような老婆からの依頼だという。由宇子は古戸とともに鎌倉に向かうのだが、それは奇妙な事件のほんの小さな入り口に過ぎなかった。
親父が死んでくれるまであと一時間半――。もう少しで巨額の遺産が手に入る。大崎正好はその瞬間を待ち望んでいた。突如、本人名義のブログが更新されるまでは……。『私はまだ生きている』父しか知り得ない事実、悔恨、罪などが次々と明かされていく。その声が導くのは、真実か、破滅か。驚愕のラスト&圧倒的リーダビリティの極上ミステリー!
NYでは誰もかれもがお手軽に運命の相手を見つけようと、マッチングアプリが大流行。離婚したばかりのマテオだけでなく、八十代のマダムまでがデートの相手探しに夢中になる始末。こんなゲーム感覚で大丈夫なのかしら? クレアの嫌な予感はすぐに最悪の形で的中することに。アプリで知り合った男性に復讐を考えた女性が、よりによってクレアの店で発砲事件を起こしたのだ。被害者こそ出なかったものの、現場の動画がまたたく間に拡散されてしまい、人気デートスポットとしてもてはやされていたビレッジブレンドは、一転して閉店の危機に。そんな窮地のクレアに、アプリの創業者がいっしょにイメージ回復をしようと、ある作戦を持ち掛けるが……!?
かつて実父と恋人を無差別テロで失った水野乃亜は警察庁に入庁し、警察官僚の佐山から特命を受けて警視庁刑事部共助課見当たり班に配属される。日本の治安維持のため、防犯カメラと連動した衆人監視システム「ホークアイ」導入を目論む佐山は、乃亜の共助課配属とともに見当たり班解体に動き出す。そんな中、アメリカに追われるテロリストが日本に潜入し……。著者初の書き下ろし警察小説、渾身のシリーズ第1弾。
組織に刃向かい、居場所を失くした新宿署の田丸刑事。絞殺体で発見されたOLの事件捜査でも主軸から外されたが、帰宅途中に歌舞伎町の人気ホストの刺殺体を発見する。二人の思いがけない共通点を見つけ、その筋を追うことを捜査会議で提案するが――司法の闇に紛れた犯人を捕まえることができるのか。ミステリー界若手屈指の実力者が送る感涙の警察小説!
突然、目の前に現れた見知らぬ男は少年に言った。「世の中のためになる人間──誰かの役に立つ人間になれ。大切なのは何のためにそれが必要か、ということだ」と。そして月日が流れ、少年は政治家になった。情報分析員の葉山隆は、HUMINTとして、ある男の調査を始める。真実に近づくことは、前途有望な若き政治家の人生を翻弄することにもなるとも知らず……。大藪春彦賞受賞作家が放つ、本格スパイ小説!
結婚式を終え、幸せの中、眠りに就くふたり。しかし目覚めると、暗いコンテナの中にいた。現れたのは一人のピエロ。ピエロは言った。「ようこそ、アンサーゲームへ!」アンサーゲームとは、ふたりに同じが質問が出され、その答えが一致すると正解、不一致なら不正解となるゲーム。質問はふたりに関係するもので、互いが理解しあっていれば難なく正解することができるのだが……。圧倒的なスピード感でラストまで一気に駆け抜けるミステリー・サスペンス。
不条理な出来事とエロティックモダンホラーシリーズ。一・【笑い声】二・【黄色いタブレットPC】三・【体の一部】四・【急階段】五・【フード付きダウンコート】
‘ガンの巣’と噂される高級老人ホーム「メゾンメトセラ」。その噂を幼馴染みの千足から聞き、フリーライターの小暮アキは興味を抱く。がんの最新研究をしている併設の病院でアルバイトを始めた千足が不慮の死を遂げた。特殊なウイルスに感染したためだというが──。そこには人類の未来を左右する重大な秘密が隠されていた。人はどこまで倫理を踏み越えられるのか。怒濤のサイエンス・ミステリー!
浮世小路の一角に英語塾ができた。新しもの好きの大坂庶民が飛びついて大盛況に。開国を求める諸外国が迫りつつあるご時世で、お上はピリピリするはずなのに、役人たちは見て見ぬふりをしている。何かがおかしい!! 一方、横町奉行の雀丸はメリケン帰りの万次郎という男が関係する事件の謎解きのため、土佐に向かうことになるのだが──。シリーズ最大級の展開を見せる痛快娯楽時代小説第5弾。
呪いで巨大な白猫の姿に変えられてしまった猫ザムライ・宗太郎。いつか人の姿に戻るべく、江戸の町で善行に励んでいる。ある冬の日、銭湯で旗本の父にばったり遭遇する。「桜吹雪の銀の字」と称し遊び人に化けた父と久々に話し、親心に感動する宗太郎だが、二人して泥棒騒ぎに巻き込まれる。不可解な騒動には、なにやら裏がありそうで……!? 破天荒な父の登場で絶好調の時代小説シリーズ第六弾!
評判の画家に描かせた肖像画が届いた直後、大企業の社長が自殺した。社長室のある八階から飛び下りたのだ。疑惑の肖像画を見たクロロックは、かすかに漂う怪しい匂いをかぎつけた。しかも現場に来た刑事によると、この画家が描いた人間は次々と亡くなっているといい──!? 正義の吸血鬼父娘が、事件に潜む闇を斬る!! 表題作のほか『吸血鬼とお茶を』『鏡を愛した吸血鬼』の2編を収録。
「名古屋嬢キャンペーン! 三名の名古屋嬢を、私どもテレショップ小林では、社の総力を挙げて、探しておりまあす。懸賞賞金として、一人につき、二千万円を差し上げまあす」 テレビ通販番組『テレショップ小林』の目玉企画として、社長の小林靖冶がテレビ画面で雄叫びを上げた。かつて共演した女性三名の消息を追っているという。調査の結果、そのうちの一名は病死、一名は自死、存命なのは井垣真理のみ。ようやく探し当てた彼女には、残り二名の分も含めて六千万円が現金で贈呈されるという。華やかな贈呈式には、今や売り出し中の推理作家・吉本紀子も特別ゲストとして招待された。しかし、一躍シンデレラとなった名古屋嬢・井垣真理は翌朝、死体となって発見され、六千万円もスーツケースごと消えてしまった……。 美貌の推理作家・吉本紀子と警視庁広域捜査官・上島警部のコンビが活躍する旅情ミステリ小説。完全書き下ろしの電子オリジナル作品。●石川真介(いしかわ・しんすけ)1953年、福井県鯖江市生まれ。東京大学法学部卒。トヨタ自動車に40年間勤務。1991年に『不連続線』で第2回鮎川哲也賞を受賞。錯綜したストーリーと堅牢な構成、女性の数奇な運命と斬新な社会テーマ、丹念な現地取材に基づくローカル描写とグルメ、そして奇抜なアリバイ崩しの長編旅情ミステリーを得意にしている。主人公は推理作家・吉本紀子と広域捜査官・上島警部。作品は『女と愛とミステリー』(テレビ東京)、『木曜ミステリー』(テレビ朝日)でドラマ化。福井ふるさと大使。鯖江市ふるさと大使。日本推理作家協会会員。
「東京グローバル・マラソンで2時間12分を切れ。さもないと息子を殺す。会社の人間には絶対にもらすな」……無名のマラソン選手・田村健一の長男が誘拐され、奇妙な脅迫状が届いた。金銭の要求はいっさいない。警視庁捜査一課特殊犯罪捜査一係の喜多川警部は推理を重ねるのだが決め手が見つからない。犯人の目的はいったい何なのか? 子供の命は? 無情にもレースは進む。焦る捜査陣をあざ笑うかのように、奇妙な誘拐事件はますます不可解な様相を見せはじめる……。長篇本格推理。●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
悲鳴は幻聴ではなかった。すでに瞳孔が開いていた。両手の指は強ばっている。蘇生の試みは空しかった。息絶えたものが二度と動くことはなかった。天使が見下ろしている。人間の営みに天使たちが関わることはない。それぞれの表情を浮かべたまま、ただ冷たく眺めているばかりだった。(本文より)〈堕天使の部屋〉と名付けられた部屋、薔薇が咲き乱れる広い庭、そして獣のうなり声が聞こえる屋根裏部屋。館を支配する旋律が戦慄に変わる時、大量殺戮劇が始まる……。技巧の限りを尽くした驚愕のミステリ。●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
一級建築士の青瀬は、信濃追分に向かっていた。たっての希望で設計した新築の家。しかし、越してきたはずの家族の姿はなく、ただ一脚の古い椅子だけが浅間山を望むように残されていた。一家はどこへ消えたのか? 伝説の建築家タウトと椅子の関係は? 事務所の命運を懸けたコンペの成り行きは? 待望の新作長編ミステリー。
殺害された四人の運転手の雇用記録がすべて消失し、雇用した者が誰であるか、スカウトした者は誰か――。不明のまま、箭内は淳太郎の元恋人で自殺した山木小夜子の従兄、山木春樹の行方を追う。そんな時、淳太郎の元同僚、黒谷商事の春田耕司が水かけ不動の近くで殺害される――。