【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
T県U湖に近い山奥の森の中にひっそりと建っている《雷鳴城》。名探偵・増加博士と助手の加々美光一、博士のライバル・目減卿等々…複数の男女が、ピラミッドに関する謎を解いたと豪語する男の話を聞くため、今宵《雷鳴城》に集っていた。だが、その夜、城の隣にそびえる《首吊りの塔》で、伝説をなぞるような密室殺人事件が発生する。果たして、博士たちは密室の謎を解くことができるのか? 作品の登場人物たちが、自分が推理小説の中のキャラクターであることを知っているという設定のメタミステリー。
長野県警安曇野(あずみの)署管内の交番で時限爆弾が爆発、警官が重傷を負った。拾得物の鞄に仕掛けられていたのだ。道原伝吉が現場へ急行。目撃情報からリュックサックを背負った男が容疑者として浮上するが、翌日、目撃者が車ごと川に転落して負傷したのだ! 五十年前、八ヶ岳山中で起きた遭難事件とある一家の悲劇に、謎を解く鍵が隠されていることに気付いた道原……。長篇山岳ミステリー。
新宿歌舞伎町の路上で見つかった女性の変死体──複数の男性による性行為の痕跡があるのに死因が特定できない。警視庁強行犯係の警察官たちは、現場近くの監視カメラに写っていた男たちの行方を捜す。鑑識課の松原唯(ゆい)警部は、検屍の中で遺体に小さな痕跡を見つける。そして他の遺留物から事件は……。次々起きる事件に追われながら、真実を追う女性鑑識官の活躍を描く。[解説:中辻理夫]
1971年。赤軍派のメンバー吉岡良輝は武装訓練を受けるためにスペイン・バスクにやってきた。世界革命の理想のもとに、この地でフランコ政権からの独立を目指し武力闘争を続ける過激派組織ETAに協力し、秘密作戦に参加する吉岡。政府転覆のためのテロ作戦が着々と進んでいるさなか、吉岡は同じメンバーのマリアとの間に子を授かる。時は流れ2005年。オリンピック元柔道スペイン代表アイトール吉岡は、死別した父がテロリストだったことを知る。事情を知る母は失踪し、当時の関係者も次々と消されてゆく。両親の過去に翻弄されたアイトールが30余年の時を経て詳らかにした衝撃の真実とは? ヨーロッパ=バスク地方を舞台にした、交錯する二つの時代の物語。※本書は上・下の2冊を合わせた合本版です。
八歳の時、母が父を刺し殺す現場を目撃した作家の曽我。39年後、彼は弁護士・服部朋子の要請で関山夏美の夫毒殺事件の控訴審に関わる。逆転無罪をねらう朋子がしかける息づまる法廷場面、迫真の本格推理。
町中に広がる落書き「タギング」と、度重なる子どもの自殺の捜査が進むうちに、事態は英介自身の10年前のトラウマへと繋がってゆく。超エリート高校に広がるスクール・カーストの闇とは!
中学1年生の弟・勝也がいじめを苦に自殺した。遺書にはいじめた奴らへの恨みが綴られていた。おれは、書かれていたことが事実であるのかを確かめるために、遺書で名指しされていた弟の同級生に会うことにした。そして、おれは、弟の死に隠された思いも寄らない真実にたどり着いてしまった…。
一浪中のひとり息子剛の東大合格を目標に、生活のすべてを組みたてていた逢坂家の亀裂は広がっていった……。妻千鶴は、アルバイト先で再会した、亡弟の親友の私大助教授と、深い関係におちいる。母の変化に気づいた剛は、激しく動揺したが、東大合格を必死に目指した。九州に単身赴任した父は、学歴社会に揉まれながら、苛烈な流通戦争の渦中に身を置いていた。そして、ここでも幹部社員の不審な転落死に遭遇したのだった。二人の社員の死の背景は? 家族を巻きこむ受験地獄のなかで、人生の‘遙かな坂’を歩む、父・母・子、それぞれの立場を描いた会心の社会派長編推理。
大学卒業後、AV制作会社に就職した須山隆治は、撮影現場で高校時代の憧れの先輩・柏木美南と再会してしまう。その後、会社が倒産し、アルバイトをして日々を送る須山だったが、美南が失踪したと聞き、彼女の行方を追い始める。調査が進むにつれ明らかになる美南の悲惨な過去。同時に彼女の過去に関わる人物が次々と殺されていく。やがて事件は一応の解決を見せるが……。横溝賞受賞作家が放つ驚天動地の大傑作ミステリ!
平凡な高校生の僕は、お屋敷に住む美人なお嬢様、櫻子さんと知り合いだ。でも彼女は普通じゃない。なんと骨が大好きで、骨と死体の状態から、真実を導くことが出来るのだ。そして僕まで事件に巻き込まれ……。櫻子さんと一緒に、海へ山へ、正太郎の高校へ。そして忍び寄る不穏な影。北海道の豊かな自然と美味しいグルメ、そして悲しくも美しい、日常の謎、非日常の謎。この世界のどきどきの全てが詰まった、大人気キャラミステリを一気読み!
不破竜次は2年前まで新宿中央署の刑事だった。同僚たちから‘麻薬犬’と蔑称された硬骨な正義感は、組織の中では出世の妨げとなり、妥協のない姿勢は、不破を自然に孤立させていくだけだった。いまでは新宿歌舞伎町でカラオケボックス『ユニゾン』を経営するかたわら‘復讐請負人(リベンジ・エージェント)’を裏稼業にしている。法の網を巧みに潜り抜けている悪党どもを、依頼人に代わって次々になぶり、懲らしめるのだ。ある日、不破の店に、26、27の息を呑むほど美しい、それでいてどことなく翳りをおびた未亡人が訪ねてきた……!長編ハード・サスペンス。
新宿の裏社会とアジアの地下銀行の取引の陰で、幸薄いひとりの女が命を落とした。表題作「刹那の街角」をはじめ、運命に翻弄され心ならずも犯罪に巻き込まれる人生の悲哀を描いた計七編を収める連作短編集。
県警捜査一課から所轄への異動が決まった澤村。その赴任署にストーカー被害を訴えていた竹山理彩が、出身地の新潟で無惨な焼死体で発見される。同時に理彩につきまとっていた男も姿をくらましていた。事件を未然に防げなかった警察の失態と、それを嘲笑うかのような大胆な凶行。突き動かされるように新潟へ向かう澤村だったが、今度は理彩の同級生が犠牲になってしまう。冷酷な犯人を追い、澤村の執念の追跡がはじまる――。※本書は平成二十五年二月に小社より刊行された単行本『執着』を改題の上、加筆修正し文庫化したものが底本です。
大正時代、伊奈新山。因習と伝統に支配される地方都市に、斎門伯爵が現れた。元領主小月家の客人として彼が住み着いてから、伊奈では奇妙な事件が起き始める。血を抜き取られた奇妙な死体が発見されたのだ。そんな最中に小月家の娘、莢子と彼女に付き従う百合は、伯爵に招かれ、彼の家に向かうが……。トランシルヴァニアから日本に渡ったと云われる謎のヴァンパイアと大導寺竜介の戦いを描くゴシック・ロマン・ミステリ!シリーズ第6弾!
『わたしとあなたがはじまった場所へ。あなたが裏切った場所へ。約束をはたしに来て』――是光の携帯に届く、’藤乃’から’ヒカル’に宛てたメール。そこには、紫織子の写真が添付されていた……。信州に向かい、藤乃と対面した是光。そこへ藤乃を名乗り紫織子を誘拐した人物の情報がもたらされる。彼女の真意は何なのか。はたされなかった約束とは。ヒカルが命を落とした場所で、すべての秘密が暴かれ、そして――。感動のクライマックス!!
【邂逅の日】1200年前のその日、世界に魔物が出現した。それはドラゴンであり、妖狐であり、巨人であった。そして戦いが生まれた。魔王が生まれた。英雄が生まれた。多くの戦い、犠牲、そして時を経て、人間と魔物は何とか共存している。とはいえ、未だ軋轢が絶えない人魔間の平和を維持するため、人魔調停局の新人実働官ライル・アングレーは今日も事件と、上司であるオーロッドの叱責と戦っている。そんな中、相棒の一角獣であるアルミスと社会加入を求める外部魔物集落【竜羽の里】の使者を護衛することに。だが、護衛対象の使者は竜族の姫様、しかも彼女は幼い少女で――!? 第9回新人賞 <最優秀賞> 受賞! 銃と魔法の現代バトル&サスペンス活劇誕生!
同級生の真知花梨とともに鈴鳴村を訪れた郡司朋成と栗城洋輔。彼らを待ち受けていたのは村に伝わる奇妙な伝説だった。天才絡繰り師・礒貝機九朗は、120年後に作動する謎の絡繰りを密かに作り、村のどこかに隠した。言い伝えが本当ならば、120年めに当たる今年、それが動きだすという……。【解説】栗山千明(女優)
古い集落に代々伝わる不思議な風習。そこへ部外者の一色佐奈が関わることで、物語は大きく動き出す――。 苦くて甘い、トライアンギュラー恋愛ミステリー。
【――あなたはどうですか? 「他人に言っても信じてもらえない悩みのある人」「世界に愛する現実が見つからない人」「この際どうなっても構わない人」―― 0416で解決するかもしれません。あやしいですが宗教じゃなく、お金もいっさいもらいません。チャレンジする人はこちらまで。 04事務所代表・岸本めぐみ】陸上部所属の元気な高校1年生・岸本めぐみとミステリー好きの級友・通称「明智」、二人に救ってもらった相川美緒の三人は、TV脚本家のめぐみの母親の失踪にまつわる事件をきっかけに、奇妙な事件を解決する「ゼロヨン事務所」を開設した。その矢先、夏休みの初日に明知は街で気さくに話しかけてきたお姉さんと仲良くなってしまい舞い上がるのだが…。ほんのり切ない都市伝説ミステリー第二弾!
俺の名前は佐々木与四郎。平凡な高校生のフリをしているが、実は超能力が使えるんだ。この自己紹介も4度目だな。ニーナの事件を乗り越えて、俺たちミシン部の友情はより強固なものになってきた。そんな中で、新たな事件が起こる! ミシン部の面々と俺が二人っきりの時に、異空間に飛ばされたのだ! これは、顧問であるバンビこと柊一美の能力のはず。慌てず騒がず落ち着いていた俺が、今回は何かが違っていて――? って、超能力が使えなくなってる……嘘だろ!? 新感覚学園コメディ、与四郎の超能力はどうなる!? の第4弾!
東京・新宿のど真ん中に位置する『くじら堂書店』店長を務める男・宮内直人はかつて伝説的チームを率い、裏社会にまで名を轟かせた元トラブルシューターだった。そんな彼の元に、久々の《トラブル》が舞い込み……?
死んだ人間の約1割が、姿が見えて話もできる存在――ゴーストとして蘇る世界。嘘つき高校生・悠紀と幼なじみのゴースト・深春の通う高校は学園祭シーズンを迎えていた。深春の事故をきっかけに知り合った「正義の名探偵」志願の伊呂波先輩に、演劇部の手伝いを頼まれた悠紀は、深春とともに劇に出ることに。クラス委員長の一ノ瀬さんや史記、義妹のくおんやイリスなど、普通じゃないメンツも参加して練習が始まったが、その矢先、またも事件が……。犯人は? 事件の動機は? そもそも、急に出現しはじめた「ゴースト」とはいったい何か? 「ホーンテッドワールド」を舞台に繰り広げられる嘘つきラブコメ、謎が入り乱れるミステリー編!
スージィこと内野智佳は、某国立大学工学部化学工学科の秘書。彼女の勤める大学周辺で暴行傷害事件が多発する。智佳の周辺でも不気味な出来事が続き、友人のルナも被害に遭っしまうが……。大学の工学部を舞台に、それぞれに秘密を抱えた6人の視点で連続殺人事件を追う、ちょっとフーガな新感覚ミステリィ。(解説は、コジマケン描き下ろしマンガ『俺様はネットワーカ』)
悠木葦人はある日、自宅の前で倒れていた少女を拾う。彼女の名は夜須礼ありす。おとなしいクラスメイトだった彼女は、同級生を殺害し、逃亡しているところだった。「大声を出したりしないって約束できるかしら?」「どのみちあなたは、今日のうちに死ぬしかないもの」「運がなかったわね、悠木君」目覚めたありすに凶器で脅され、葦人はありすを匿うことに。奇妙な同居生活のかたわら、彼女の殺人が信じられず、葦人は事件を調べはじめる。だが二転三転する事件の姿は、全ての出来事を一つの形に繋いでいく――。伊都工平が贈るボーイミーツガールミステリー、ここに開幕!
自主制作映画に参加することになった芸大生の二見遭一。その映画は天才と噂される最原最早の監督作品だった。彼女のコンテは二見を魅了し、恐るべきことに二日以上もの間読み続けさせてしまうほどであった。二見はその後、自分が死んだ最原の恋人の代役であることを知るものの、彼女が撮る映画、そして彼女自身への興味が先立ち、次第に撮影へとのめりこんでいく。 しかし、映画が完成したとき、最原は謎の失踪を遂げる。ある医大生から最原の作る映像の秘密を知らされた二見は、彼女の本当の目的を推理し、それに挑もうとするが――。 第16回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞作。
数多一人は超有名劇団 『パンドラ』 の舞台に立つことを夢見てやまない青年。ついに入団試験を乗り越え、パンドラの一員となった彼だったが、その矢先に 『パンドラ』 は、ある人物によって解散を余儀なくされる。彼女は静かに言う。「映画を撮ります」 と。その役者として抜擢された数多は、彼女とたったふたりで映画を創るための日々をスタートすることになるが――。 『全ての創作は、人の心を動かすためにある』 彼女のその言葉が意味するところとは。そして彼女が撮ろうとする映画とは一体……? 全ての謎を秘めたままクラッパーボードの音が鳴る。
謎多き国、エトリア――暮らす者が‘超能力’に目覚め、凶悪な賞金首が蔓延る治安最悪の国。 繁華街の外れにある≪IHOF≫は、新米所長のイチジョー・クロウ含め、僅か4人で成り立つ弱小ハンターズオフィス。幼馴染みでSランク発火能力者のアリスら、チームワーク壊滅的なメンバーと共に今日も賞金首を追いかけていた。しかし、とある中堅マフィア事務所の襲撃事件に遭遇したクロウたちは、事件の背後にいる大手マフィアの陰謀に巻き込まれていき──!
ゴールデンウイーク明けの5月7日、廻谷千瀬は久々に学校へ行こうとしていた。しかしふと気がつけば、今日は昨日過ごしたはずの5月6日だった。以来、千瀬は5月6日を繰り返すことに……。しかも、5月6日がリピートしていることに気づいているのは千瀬だけ。ほかの人たちはなにも知らず同じ日を過ごしていた。なかば自棄になりながら、何度目かもわからない今日を過ごしてた時、千瀬は新海百音に出会う。たまたま千瀬の話を聞いてくれた百音を頼りに、千瀬はこの奇怪な現象から抜け出そうとするが、百音もまた今日がリピートしていることを知らずに5月6日を繰り返していて……。
人類を異形の怪物ナイトメアに変貌させる、光り輝く胞子に覆われた世界。その光を浴びながら、理性を保ち、特殊な力を宿したアウトサイダーの少年イオト。その右手に宿るコアは不死身の再生能力を司り、数々の任務を解決していた。 しかしその常軌を逸した戦い振りから上層部に睨まれ、最前線から外されてしまう。 新たにイオトに下った任務とは、ナイトメア治療の鍵となる少女マイノラの護衛であった──。
夜に紛れ、彼らは静かに扉を叩く。耳を傾けてはいけない。その声は、心を惑わせるから。決して、開けてはいけない。その手が差し出すのは、悲劇だけだから。彼らの名は『グリムザール』――異界の深淵を覗く者。 今夜もまた誰かが扉を開き、悲劇が一つ落とされた。 とあるオフィス街で起こったエレベーター乗客失踪事件。そして、その裏側で次々と殺害される‘異界使い’たち……。 二つの事件が交錯し、異界の深淵へと至る通過儀式が始まる時、‘反翼の魔女’が再び降臨する!