【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
大衆文壇不世出の鬼才・邦枝完二、最後の長編小説。妖気迫る四谷怪談を画く傑作長編! ――山王祭の当日、江戸中村座の金主はスリに財布をすられた。取り返した田宮伊右衛門は、恩にきせて礼金を要求する。その悪党ぶりを見た菊五郎は鶴屋南北に、伊右衛門みたいな化物の侍物語を書くように言う……。
全作品、「問題篇」と「解答篇」に分かれ、読者の挑戦を待つ、楽しめる本格ミステリー。名探偵・星影龍三が、見事すべての謎を解き明かす! 小栗虫太郎の黒死館を摸した薔薇荘で起こる殺人のトリックとは……という表題作ほか、本格ミステリーの巨匠の手による、全7篇の傑作ばかり。
律儀な殺し屋、凄腕の諜報員、歩く死体、不法監禁からの脱出劇、ゆすりの肩がわり屋……小粋で洒落た犯罪小説の数々。入手困難な文庫初収録作品を中心におくる、都筑道夫短篇傑作選。
妊娠中の妻と2歳の娘を少年たちに凌辱の末惨殺された恭介は、犯人の少年たちを切り刻み、それを撮影したDVDを犯人宅に送りつけた。しかしそれは復讐ではなかった。妻子の殺され方が美しくないことへの憤りだった。恭介にとって人間の死体は至福の「芸術品」であるべきなのだ。23年前、キスした姿の少年と少女の生首写真が被害者宅に届けられる事件があった。ご丁寧にもその写真には「ファースト・キス」というタイトルまで付けられていた。事件は迷宮入りし、警視庁の名倉警部は今でもその屈辱を胸に抱いているが、その犯人こそ当時中学生の恭介であった……。
埼玉の山中で起きた連続バラバラ殺人事件。最初の被害者は歯科医師。二人目は、元警察官のマスターと寡黙な青年が切り盛りするスナック「ラザロ」のピアニスト。捜査は難航し、とうとう三人目の犠牲者が。「犯人は何でわざわざ、こんな面倒なことをするのかねえ……」ベテラン刑事が気づいた、遺体の特徴――それが悲劇の断片(ピース)だった。郷原宏
大手銀行の支店長の父親が失踪した。そして二百三十億円の横領の容疑がかけられた。しかし父親は石川県の白山の麓のダム湖で死体で発見された。娘の千尋は遺体確認に金沢に行き、父親が1週間も滞在していたという秘湯の宿を尋ねるが、旅館の主人の話からすると父親の行動があまりにも「らしくない」ことに不信をいだく。父親のデスクダイアリーに’尼御前’というメモが残されていた。それだけの手掛かりを元に、警察庁の宮之原警部が娘の千尋とともに事件解決に挑む。バブルに踊らされた日本の経済、政治の影に巨大な勢力がうごめいていた。
霞沢岳、大滝山、天狗ノコル、涸沢、帝国ホテルにほど近い上高地などを舞台にした、山岳の臨場感、醍醐味に溢れる6篇からなる短篇集。「凍る沢」では、霞沢岳で拾ったカメラがきっかけとなって、隠されていた事件があぶり出される。「暗い谷への接近」は、大滝山の麓に集まっていたカラスの群れから死体が発見されたことから事件が発覚する。ほかに、「潜伏」「刺殺」「春の弾痕」と、いずれも山岳を舞台にした、切れ味するどいミステリー。
横溝正史が愛惜をもって描いた時代劇調ミステリシリーズ―江戸を舞台に、人形のような色男である佐七が繰り広げる推理劇
【イラスト付き】国立署刑事の白石望己は、優秀ではあるが、署内で孤立し一匹狼的存在だ。ある日、首筋に妙な痕があり、血液をほぼ抜かれた二人の若い女性の遺体が見つかる。捜査会議で現場付近の防犯カメラ映像に映ったある人物を見て愕然とする望己。会議が解散となり署を出た望己は、二十年来の幼馴染み財前倫一のもとを訪れる。「林田倫一」という名前で探偵をしている倫一に、力を貸してほしいと頼む望己は、防犯カメラに映った人物が、十年前に失踪した兄・優希としか思えないと話す。幼いころに母を亡くし、十四歳で刑事だった父が殉職、兄弟二人きりで暮らしたが、十八歳の時、失踪した優希。十年前と変わらぬ姿で映る男が本当に兄であるか、倫一とともに探ることに。そんな折、第二の殺人事件が発生。現場を訪れた望己の前に優希が。兄と再会した望己の前に、見知らぬ外国人が現れ「ルーク」と名乗り……!? 電子限定書き下ろしSSを収録!!
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編を追加収録!】新社会人になったばかりの歩夢は、なぜか入社当日、財閥企業本家へ執事見習いとして出向を命じられる。戸惑いながら屋敷に向かうと、実業家で本家次男の政宗と遭遇。自分とは真逆の大人の男性で、以前から彼に憧れていた歩夢は、慣れない執事の仕事をしながらも政宗と距離を縮めていく。だが親世代のしがらみで財閥当主の遺産問題に巻き込まれ、その上屋敷で殺人事件が発生。歩夢が容疑者と疑われたあげく、不思議なことも起こってしまい!?憧れのご主人さま×新米執事のラブコメミステリー
国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕された。日本初となる国産機甲兵装開発計画の鍵を握る彼の身柄引取役として官邸は警視庁特捜部突入班の三人を指名した。やむなくミャンマー入りした三人を襲う数々の罠。沖津特捜部長は事案の背後に妖気とも称すべき何かを察知するが、それは特捜部を崩壊へと導くものだった……傷つき血を流しながら今この時代と切り結ぶ大河警察小説、因果と怨念の第6弾。
娘は普通の子ではない。母親の予感はやがて確信へと変わっていき、平和なはずの家庭は悲劇の道へ――海外書評誌絶賛のサスペンス
恐るべき毒物を開発してしまった科学者のもとに、ソ連崩壊後、追跡者が送り込まれ……迫真の筆致で描かれるスリラー小説の傑作!
私立探偵、姫崎智弘の元に、報酬一千万円という破格の依頼が舞い込んだ。依頼主は情報工学の権威、北神伊織博士。なんと依頼日である今日、2018年6月1日は、すでに千回近くも巻き戻されているという。原因を突き止めるため、姫崎を含めたメンバーは、巻き戻しを認識することができるという薬剤を口にする。再び6月1日が訪れた直後、博士が他殺死体で発見された……。『スイッチ 悪意の実験』でメフィスト賞を受賞した潮谷験の怒涛の第二作!
たくさんの人々が行き交うバスターミナル「バスクル新宿」。それぞれの目的地を持つ人々がひととき同じ時間を過ごし、同じ事件に巻き込まれて――「メフィスト」掲載の連作短編集が待望の書籍化!
明治18年。6年前に逢坂山トンネルの事件を解決した元八丁堀同心の草壁賢吾は、井上勝鉄道局長に呼び出された。大宮駅で何者かによって貨車が脱線させられ、積荷から、謎の千両箱が発見された事件について調査してほしいと。警察は千両箱を、江戸幕府の元要人にして官軍に処刑された、小栗上野介の隠し金と見ているらしい。草壁と相棒・小野寺乙松鉄道技手は荷積みの行われた高崎に向かうが、乗っていた列車が爆弾事件に巻き込まれてしまう。更に高崎では、千両箱を狙う自由民権運動家や没落士族たちが不審な動きを見せる中、ついに殺人が!/解説=西上心太
警視庁青山中央署の刑事課には、二人の名物刑事がいる。一人はチョビ髭で、頭部も薄い中年刑事・三木本鶴麿。もう一人は長身でスレンダーだが、キレたら恐ろしい最強美人刑事・御前静香。鶴麿はどこからどう見ても冴えないただのおっさんだが、いつもミラクルを起こし事件を解決に導く。そんな鶴麿に静香はぞっこんで、二人の関係は、青山中央署の七不思議のひとつだ。そんな中、青山の宝石店で強盗殺人事件が発生し、名物凸凹コンビが捜査に乗り出した――。傑作エンタテインメント警察小説。
ハードボイルド派の代名詞となった感のあるチャンドラーの作品は、その枠を超えて親しまれている。長年その作品を味読してきた訳者は、本書において4つの中編を選び、「この1冊でチャンドラーのすべてが解る」と、控えめながら自負を語る。チャンドラーの魅力を紹介し、あらためてそれを確認する最適の作品集。「湖中の女」「女を裁け」「翡翠」「マーロウ最後の事件」を収録。
ウルフとアーチーは、エーミー・デノヴォと名乗る女性から父親捜しの依頼を受ける。彼女の母親は三ヵ月前に轢き逃げに遭い、エーミーは一人残された。父親は毎月母親宛に小切手を送り続けてきていたのだという。アーチーは、小切手の振出人割り出しから追跡を開始し、それが信託銀行の元頭取サイラス・M・ジャレットだったことを突き止める。エーミーの母親は当時別名でジャレット夫人の秘書を務めていた。だが、調査は暗誦に乗り上げる。ジャレットの息子も父親に該当しないことがわかる。ウルフは捜査中の轢き逃げ事件に着目し、その犯人からのアプローチを試みる。車の運転席に残されていた葉巻の銘柄が唯一の手がかりだった。
大西洋をイギリスに向かう豪華客船のなかで盗難事件が起こり、奇怪な殺人事件が発生する。死体が消えたあと「盲目の理髪師」が柄に描かれた、血まみれの剃刀が残っていたのだが、これはいったい何を意味するのか。そんなこととはおかまいなく、船上ではあれやこれやのドタバタ劇が続発、笑いのうち肝心の事件は消え失せるかに見えたのだが…真打のフェル博士が安楽椅子探偵となって登場する、円熟味を加えたカーの名編。
第二次大戦下、英国の兵器製造会社からイスタンブールに派遣された技師グレアムは、トルコ海軍の軍艦再装備計画に加わっていた。だがそれはドイツ、イタリア、ロシアの知るところとなり、グレアムの身に危険が迫る。トルコ秘密警察の手引きによって民間汽船で逃れたグレアムは、ギリシアから乗船してきた男がドイツの意を受けたルーマニアの暗殺者ベーナトであることを知った! だが、グレアムの秘密をつかもうと暗躍していた者は、それだけではなかった。スパイ小説史上に輝くアンブラーの初期傑作。
バラエティに富んだ6編のサスペンス集。アパートで起きた殺人事件について黙秘する女子大生、痣のある子供を狙う猟奇殺人魔、……。変格作家としてこの作品集も、主要人物の独白が多く、トリックよりも人物関係に重きが置かれている。
弁護士、売春婦、留年続きの大学生が探偵役という3つの探偵小説に、奇妙な味のどんでん返しの短篇を加えた、4つの短篇集。親のすねをかじる子供たち、雪山での死、三角関係……当時の世相や風俗が浮かび上がる背景と小道具が盛りだくさんの傑作だらけ。
消えた死体、謎めく大量の骨壺……怪しいのは、住民全員。マンションで連鎖する狂気の事件の真相は……!?注目の気鋭による戦慄のホラーミステリー!築40年のマンション・パートリア淀ヶ月に引っ越してきたフリーライターの紗季。ある日、敷地内で行われていた不気味な盆踊りに遭遇する。祭りに乱入した女が連行されるのを目撃した彼女は、隣の部屋に住む雑誌記者の真帆子と共に調査をはじめるが……。住人たちの持つ奇妙な風習、連続して起こる行方不明事件、徐々に明らかになる驚愕の事実とは……!?【目次】プロローグ第一章 泣く女第二章 消える男第三章 替わる男第四章 描く女エピローグ
地球の裏側で遭遇する’日常の謎’未知の世界へ一歩踏み出す勇気がわいてくる物語念願かなって、海外旅行の添乗員になった遥。アイスランドを皮切りに、スロベニア、パリ、西安で、ツアー参加客それぞれの特別な瞬間に寄り添い、ときに悩みながらも旅を続ける。ところが2020年、予想外の事態が訪れて――ドラマ「シェフは名探偵」、ロングセラー『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』の著者による、ウェルメイドな連作短編集。
建設大臣の孫が誘拐された。公安の警部・赤坂衛は捜査のため、ダム建設反対運動のさなかの雛見沢村に訪れる。そこで赤坂は愛らしくも不思議な少女・古手梨花と出会う。束の間の梨花との交流を楽しむ赤坂だったが、彼女は突然表情を変え、警告した――「東京に帰れ」。ひぐらし出題編・最終巻。あなたの推理に、最後のカケラを。※小・中学生に読みやすいよう総ルビ&イラスト満載のジュニア文庫として再編集したものです。※本書は、2000年発表の同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に 暇潰し編』のシナリオをもとに、著者である竜騎士07氏自らが全面改稿し、2008年に講談社BOX、2011年に星海社文庫より、小説として刊行されたものを、加筆修正のうえ双葉社ジュニア文庫化したものです。(2021年8月現在)
敗戦直後、焦土と化した東京で、すべてを失った’坊や哲’。戦中の勤労動員で知り合った’上州虎’と再会し、博打の世界へ入り込んでいく。チンチロ博打の賭場で出会った’ドサ健’や、凄腕のバイニン’出目徳’との出会いを通じて、麻雀打ちとして生きることになった坊や哲。麻雀に生きる男たちの激闘と生きざまを描くピカレスクロマンの大傑作。
ある事件で仲間を喪った捜査官・ミキオ。傷心の彼の前に現れたのは死刑囚の連続殺人鬼・ティモシーだった。驚くミキオだったが、なんとFBIの特殊捜査班・EATとして、ティモシーとバディを組むことになり……?
都内で通り魔事件が発生。現場に偶然居合わせたのは、追跡捜査係の沖田。沖田はいったい、誰を、何の事件を追っていたのか。村野は不審を抱きながらも、被害者支援に奔走する。そして、村野に転機が訪れ――。大人気シリーズ第8弾!<文庫書下ろし>
2041年東京。18年前に起きた空前絶後の惨事’ゴッドウィル’により、世界人口は三分の一に減っていた。保安隊に属する黒木タクヤ・ユウヤ兄弟は、政府の方針・超能力者の否定により能力者を追っていた。任務中、黒木兄弟は特殊能力を持つ霧原直人・直也兄弟に出逢い、自分たちの記憶と同じ過去のビジョンを共有していると気づき、戦慄する。1992年にTVドラマ化され、多くの人々の心を掴み、カルト的人気を誇った衝撃作作が蘇る!2021年7月14日より「アニメNIGHT HEAD 2041」フジテレビ「+Ultra」ほかにて放送!