いっそ、逃げるか。どこか遠くに、ふたりだけで。交番の警官・浮木と出会って里玖の生活は色づいた。けれど、距離が近づくほどに困難が浮き彫りになって……。家も学校も閉塞感だらけ。溜まったフラストレーションを小さな悪戯で誤魔化していた里玖は、近所の交番に勤める浮木と出会った。里玖を色眼鏡で見ることなく、正面から向き合ってくれる浮木の傍は里玖にとって居心地のよい場所になった。こんなにも激しく誰かを希求する気持ちに里玖は戸惑いながらも、これが恋なのだと気がつく。次第に浮木も里玖への想いを見せてくれるようになるけれど、年齢や立場の差が常に立ちはだかって――。紙書籍発売時、フェア用に書き下ろされたSSを収録した特別版!