一族の‘守り’が鳴るとき、一人の偉大なる男が生まれた……鎧正伝シリーズ完結編! 今から一千年あまり前、遙かな伝説の時代より‘輝ける者’の教えを守り伝え続けているという迦雄須(かおす)一族に、数百年ぶりに一族の指導者となるべきひとりの子供が生まれた。しかし、それはまたこの世が邪悪に満ちた暗い時代に入っていくことをも暗示していたのだった。そして二十年近い月日が流れ、平安の都を舞台に、愛する男を権勢の頂点に再びつけようとする一人の女の欲と、‘鬼’と呼ばれた一人の男との出会いがいつしかこの世に邪悪を呼び込むこととなっていくのだった…。阿羅醐(あらご)との宿命の対決を中心に、九つの鎧の誕生の謎が語られる。 大人気TVアニメーションのノベライズ第4弾が、電子版あとがきを追加してついに復刊!●河原よしえ(かわはら・よしえ)東京都杉並区出身。小学生時代から漫画家を目指しつつ、1975年にアニメーション制作会社、株式会社サンライズ(旧・有限会社サンライズスタジオ)でアルバイトを開始。翌1976年からは企画室所属の契約社員として、設定制作、文芸、企画などを『風間洋』名にて担当。1984年『重戦機エルガイム』で脚本、1989年に企画を担当した番組のノベライズ『鎧正伝サムライトルーパー』で小説家デビュー。趣味である古代エジプト学の知識を元にしたファンタジーをはじめとする小説や、ムック本の解説などの他、ラジオドラマ脚本、作詞など、活動は多方面。古代エジプト学、博物学、イラスト、マンガ製作、最近はホビーロボット大会のボランティア活動等が趣味。『神の禽』シリーズ(角川書店)、『ファラオを盗め!!』上下(朝日ソノラマ)、『G-SAVIOUR』上下(集英社)、『幻の将軍』上下(エニックス)、『徹底図解・古代エジプト』(新星出版)など著書多数。