歴史好きの女子高生が異世界で軍師になる!? 絶体絶命の状況をひっくり返す一手とは?長谷川雫は、史学研究会に属し、いわゆる歴女であること以外はどこにでもいる普通の女子高生として生活を送っていた。猫を被り、同級生とのくだらないお喋りに興じる日々の中、才色兼備で誰にも媚びない孤高の存在、藤堂朱と放課後に交わす一時の逢瀬だけが雫の楽しみだった。しかし、藤堂は意味深な言葉を残して、何の前触れもなく消えてしまう。突然消えた藤堂に憤っていると、自宅への帰り道で不思議な声に呼びかけられた。雫はその声が藤堂の迎えだと感じ、「理想郷」への旅立ちを受け入れる。時は流れ、異世界に導かれた雫は、田舎の村で異邦人としてこき使われる屈辱に耐え、どうにか日々を過ごして逃走のチャンスを伺っていた。そんなある日、村を大量の兵士が襲い、火を放たれてしまう。火事場泥棒のチャンスだと、雫は惨状の中を飛び出していくのだが――。入月 英一(いりづきえいいち):兵庫県在住。本作にてデビュー植田 亮(うえだりょう):ライトノベルやゲームの原画を数多く手掛ける人気イラストレーター。主なライトノベル作品に『最新のゲームは凄すぎだろ』『竜峰の麓に僕らは住んでいます』(ともにヒーロー文庫)『強くないままニューゲーム』など。