彼の役に立てるのなら、半年だけのプリンセスでもかまわない。ビクトリアは少女のころ母親の仕事の関係で、地中海に浮かぶ島国ガリーニ・アイルに数カ月滞在した。そこで、王子のステファンと出会って意気投合し、親友になった――せつない恋心は胸に秘めたまま。月日は流れ、ファッションデザイナーになったビクトリアは、突然ステファンから王室用ウエディングドレスのデザインを頼まれる。ああ、わたしが彼と結婚するなんて愚かな夢だったのね……。悲しみを隠してガリーニ・アイルの宮殿を訪れたビクトリアはしかし、久しぶりに会うステファン王子の言葉に耳を疑った。「半年後の戴冠式まで、便宜上の花嫁になってほしい」■D-1683『ボスとの偽りの蜜月』で日本デビューを飾ったジュールズ・ベネット。NYタイムズ紙のベストセラー作家ローリー・フォスターも「読めば絶対に夢中になるはず」と絶賛! 圧倒的筆力で描く華やかなロイヤル・ロマンスをどうぞお楽しみください。