アレグリナは戦禍を避けて避難した村人の仮設小屋を見舞う。そこに態勢を立て直したバイロン軍が再び攻めてきたと報告がある。先の戦闘を上回る激戦が始まった。次々と倒れる兵士。地を埋めつくす死体。ついに防御壁の一端が破られる。雪崩れ込むバイロン兵。絶対絶命の危機に陥る女騎士。そこにジナールからの援軍が駆けつけてくる。従騎士たちは圧倒的不利を覆すため、敵の総司令に捨て身の奇襲をかける。戦場に翻る白い旗――。終戦の一報を受けたアレグリナは激戦地に駆けつける。レイクトラと従騎士たちの命運は。オルターの行方は――。「お苦しみになる必要はございません。汚いことはすべて私がいたします。貴女は人々に愛され敬われる美しい花であればいい」。月華伝、月哥伝に続き、蒼翠煌く異世界大河ファンタジー第3シリーズ 6巻 感動の終演!