豊かさ幻想 戦後日本が目指したもの
「幸福な暮らし」とは何だろう。
昭和どころか平成すらも終わろうとしている今、戦後の占領期の、「開発すれば、大規模なイベントをすれば、遮二無二働けば豊かになる」という考え方が再び頭をもたげているようにも思われる。
アメリカ博覧会、国土開発プロジェクト、公害などの歴史をひもとくことで、開発、発展、生産性という言葉が、日本において豊かさや幸福とどのように結びつけられてきたのか、その来歴を考え、現代への警笛を鳴らす。
序 章 「豊かさ」の夢第二章 アメリカ的な豊かさと展示される事物―空間の地政学第三章 国土開発、産業化と豊かさへの確信―空間の文化・政治・経済学第四章 道路開発と豊かさへの幻想―国土空間のネットワーク化と物質化第五章 性と生―家族計画と身体空間への介入第六章 物質的豊かさと収奪される身体空間第七章 港都四日市の輝ける未来と公害―イデオロギー装置としての風景第八章 豊かさという幻想の虚構性(から目覚める)終 章 「昭和」を終わらせる力に抗して
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