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大奧みだら絵巻 夜桜姫と卍中将

江戸城の大奥に、京からお輿入した御台所。
彼女は元より徳川に嫁すのことを嫌がっていた。
京を離れて東の地に行くのは、公家の姫には気の重いこと。
次第に殿とも距離を置くようになり、京都の地を思う日々をおくっていた。
御台所に仕えて一緒に江戸に参じた花園は、御台所を姫と呼び、姫を常に気遣っている。
あるとき、花園は呉服屋の丹波屋から男性器を模した張形を渡される。
姫の杞憂を晴らすため、花園は丹波屋に相談する。
丹波屋が用意したものは、男子と見間違えてしまうような、一人の少女だった。
左近と名づけら少女は、姫の情夫として毎夜のように姫と枕をともにする。
丹波屋が用意した特注の張形を使い、姫と左近は満ち足りてゆくのだが――。




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