業界トップの野々宮(ののみや)証券。<br />ここになぜ、真昼の暗黒時代は訪れたのか? 日陰のポストにいた岡田勇次に対する突然の辞令は、出世への跳躍台だった。<br />抜擢したのは土岐邦明(ときくにあき)。<br />シャープでスマートな証券マンとは正反対の土岐は、しかしなかなかのやり手だった。<br />岡田は土岐の派閥に組み込まれ、出世の階段を昇ったが……。<br />日本的な企業体質を人間ドラマに描いた傑作。<br />