日本有数の巨大企業、そこで社内PR誌の編集に携わる中沢幸平は、減量作戦を図る経営者の格好の標的だった。<br />サバイバルのため中沢がとった行動は、打算的できれいごとではなかった。<br />なにしろ、出向されそうな会社は、今の社と天と地ほどの差がある。<br />──綿密な取材調査によって掘り起こした、同時代に生きる人間ドラマの数々。<br />珠玉の経済企業小説短編集。<br />