老境に達し、父母を送り、妻との老後を考えた著者が説く美しく死ぬ自由。<br />死を前に決断していくのが人生。<br />脳死、尊厳死、遺灰散布など日本人はいま「死」をとらえ直そうとしている。<br />血縁、地縁、死とは何か……。<br />カソリック信者の著者がみずからの生の軌跡を「死」をからめた側面から振り返り、虚飾を拭った本音で綴る含蓄に富む名エッセイ。<br />