敗色が濃くなった太平洋戦争。<br />日本は未曽有の食糧難に襲われていた。<br />橘トシ子19歳。<br />大阪の旧家のいとはんは国民学校の教師となるが、少ない燃料で大量の穀物が食べられるポン菓子の存在を知る。<br />一念発起、ポン菓子製造機を作ろうと製鉄所のある北九州に女ひとり乗り込み、工場を立ち上げるために奮闘するトシ子。<br />子どもたちを飢えから救い、復員した人々にポン菓子売りの職を与えた、実在の女性の人生を描く、感動の物語。<br />