ルスキエ・ビチャージ 死天使は冬至に踊る
昔々―ロシアと呼ばれる国もなく、ましてソビエトなんて名前は誰も聞いたことがない。
ドニエプル川の流れる大地に、バイキングの末裔たちの国があった。
時に西暦976年。
大公スピャトスラフ亡き後、権力の座を巡る三人の兄弟の確執が表面化しつつあった。
それぞれの思惑につけこもうと、ローマから来た伝道団の司祭、レーヴェンハルトが暗躍する。
そんな「社会情勢」は、傭兵の息子レフ・ヴァシーリェヴィチにはなんの関係もない筈だった―筈だったのだが、意外な成り行きで、レフは三兄弟の暗闘に巻き込まれていく。
レフの双子の姉イリョーシャ、体をすっぽりと覆う外套に隠された、彼女の秘密とは。
奇想天外な発想で審査員をうならせた第五回ファンタジア長編小説大賞佳作受賞作、ここに文庫化。
更新中です。しばらくお待ちください。