1951年、杉並区の粗末な貸家で孤独に息絶えた老人・クォン・デ。<br />彼はフランス植民地支配からの祖国解放運動のため、45年前に来日したベトナムの王子であった。<br />母国では伝説的カリスマであった彼が、その後なぜ一度も帰郷できず、漂泊の日々を送らねばならなかったのか……。<br />満州国皇帝溥儀を担ぎ出した大東亜共栄圏思想が生んだ昭和史の裏ミステリーを、映像界の奇才が鮮やかにドキュメント。<br />