昭和50年代はじめ。<br />大学は卒業したものの、仕事も恋人も思うようにならない日々。<br />が、真理子の心は、天才作家としてのデビュー、芥川賞受賞へとタイムスリップ――。<br />夢と挫折、愛と憎しみ、妄想と野心が入り混じった、まばゆいまでの「青春」の足跡が綴られた日記、手紙を全公開します。<br />それらは、やがて直木賞を受賞する真理子文学の「原点」そのもので、さらに、創作とはちがう生の迫力、たくまざるユーモアが満ちあふれているのです。<br />