‘はしりかね’とは、海に働く男たちの相手をした女たちの呼び名。<br />三重県磯部町の的矢が帆船の停泊地として栄えていた頃の話だ。<br />福島の奥会津、喜多方では嫁は貴重な労働力くだった。<br />出産で休むと、家全体が村から孤立する。<br />女たちは、自分で堕胎することも。<br />日本各地に取材、土地の老婆たちの昔語りを収集した、昭和初頭に生きた女たちの歴史譚。<br />