開高 健。<br />いうまでもなく、現代日本文学を代表する作家であり、同時に、一個の巨大な人間である。<br />知の人は感性の人であり、行動の人である。<br />ミクロからマクロまで、食卓から戦場まで、旺盛な探求心はいまも燃え続けている。<br />博識・観察・体験・思想。<br />ここには、エッセイストとしての稀有の才能が、独特の語り口によって余すところなく発揮されている。<br />本書によって完結した「白いページ」シリーズは、読むことの豊饒と快楽を必ず約束してくれる。<br />