メイドが愛した億万長者
私は億万長者の許嫁。
今はしがないメイドだけれど。
「婚約者が来て会いたがっていると、彼にそう伝えて」ソフィーは自分の名前も告げず、オフィスの受付嬢に迫った。
ルカは幼なじみの許嫁の存在をきっと覚えているはず。
故郷シチリアで別れた後、彼とはもう5年も会っていないけど。
ビルの最上階の社長室に君臨するルカに気後れすまいと、今日は身ぎれいにして、ホテルのメイドの身の上は隠している。
そう、彼に頼みを聞いてもらうためならなんだってするわ。
余命少ない父に、娘が幸せであると信じてもらいたい。
つかの間でいい、偽りの芝居に協力してほしいだけなのだ。
■ハーレクイン・イマージュでも活躍するキャロル・マリネッリが、シチリア富豪とメイドとのドラマティックなロマンスを描きます。
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