愛の忘れ形見
私はただの繭。
赤ちゃんを産んだら、からっぽになって去るだけ……。
天涯孤独のアリナのお腹には今、小さな命がすくすく育っている。
でも、その子と彼女に血のつながりはない。
度重なる流産の末とうとう子宝に恵まれなかった友人夫妻のために代理母を買って出たのだが、不幸な事故で夫妻はこの世を去ったのだ。
悲しみのなか、アリナは亡き友の兄で大富豪のイーサンを訪ね、お腹の子の保護者になってほしいと頼む。
赤ちゃんには、本当の親族に愛され幸せになってもらいたいから……。
だが、イーサンの答えはアリナの予想をはるかに超えていた――この代理母契約のことを知る者が他にいないとわかるや、彼は言った!「だったら、この子供は僕ら二人の子供にしよう」■イーサンが提案しているのは便宜上の結婚。
そこに愛はなく、永遠に続くわけでもない。
けれども、一緒に過ごすうちにどんどん彼に惹かれていく自分を止めることができなくて、アリナはその切ない愛に苦悩して……。
孤独に生きてきたシンデレラヒロインの物語!
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