我がヒーローのための絶対悪
悪が身を賭して救おうとした正義のゆくえ。
沖名武尊が二代目ヘルヴェノム卿となり、半年が経過していた。
家族同然の水町佐和子を手にかけ、悪に堕ち続けた事件。
月杜MATビルで繰り広げたガイムーンとの激しき闘争。
そして旧リヴァイアサンの元幹部である第一種の怪人ビートリガたちとの殺し合い。
それらの苛烈な闘争を経てもなお、争いは終わることなく、さらに激しさを増していく。
それらを殲滅し取り込んでいく二代目ヘルヴェノム卿は、名実ともに怪人(オルタ)たちを束ねる絶対悪(アルケマルス)となっていた。
すべてはガイムーンを倒すため。
幼なじみである天羽ミアをガイムーンの呪縛から解き放つため、武尊は果てなき闘争を続けている。
一方で、正義の化身として覚醒を続けるミアは本来自身が持ち合わせているヒーローとしての感覚と「正義を行使する」というマインドセットのズレの影響で頭痛に悩まされていた。
そんな止まらない進化を不安に感じているミアの前に、フクロウを模った仮面した怪人が現れ事態を急変させる――。
絶対悪になった少年は果たして最愛の少女を救うことができるのか。
そして悪に堕ち続けた武尊の運命は――。
青春ヒーローピカレスクロマン、最終巻!!※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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