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パイプのけむり選集

名エッセイから『味』な話を選りすぐり!日本を代表する作曲家團伊玖磨さんが36年にわたって書き続けた名エッセイ『パイプのけむり』シリーズから選りすぐった作品集第4弾のテーマは味。
和食、中華、フレンチ、イタリアンはては中近東まで、グルマンで好奇心旺盛な著者が世界中で咀嚼した食物とエピソードをウィットに富んだ筆で綴った傑作エッセイ集。
「だけれど、この頃一つだけ西洋に来たときに食いたい物が僕にはあるんだ」「なんだい」「洋食だよ。
洋食」「おう、洋食屋の洋食だ」(『洋食』より)、「唐津の藻屑蟹と上海の藻屑蟹を較べてみた。
おおざっぱに見て、それは殆ど変わらなかった。
ただし、甲の前部の両眼の間には、明確な差があった。
唐津のものは平坦、上海のものには四つの棘があった」(『蟹の甲』より)、「パレルモでの最後の夜、美和子さんが突然、海岸に牡蠣を食べに行こうと言い出した。
「牡蠣って、生の牡蠣」と僕が訊いた。
「そうよ、美味しいのよ」と彼女はすましている。
「でも今は八月で夏の最中だし、Rの付かない月には生牡蠣は食べないことになっている」と僕は言った。
「でもね、此処ではRは関係ないのよ、字の読めない人が多いから」(『R』より)。




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