佐藤正午、<賭け人生>20年の全記録僕は若い頃から本を読み、文章を書き、そのかたわら競輪とつきあってきた。<br />だからできることは次の二つしかない。<br />一つ、競輪場へ行き、競輪をやること。<br />二つ、机に向かって文章を書くこと――文壇屈指の小説巧者と呼ばれる著者のまなざしが机上を離れ、競輪というギャンブルにむけられるとき、そこにはまぎれもない素顔が表出している。<br />小説家・佐藤正午が自らの25年以上にもおよぶ〈もうひとつの顔〉を記録した珠玉のエッセイ集。<br />