物と観念が交錯する「アラベスクの世界」。<br />蟻地獄の観察日記をつけ、好きな花といえばタンポポ。<br />そして76年に一度飛来するハレー彗星を待ちわびる。<br />裸体・虫・ポルノ・飛行船・地球儀……。<br />古今東西の書籍を渉猟し孤高の境地を拓いた文学者が、初めて「私自身」=ミクロコスモス=を語りつつ綴った、物と観念が交錯するアラベスクの世界。<br />1978年30回にわたって「朝日ジャーナル」に連載された澁澤龍彦後期のエッセイ集。<br />