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福永武彦 電子全集

福永文学の集大成・長篇『死の島』と、その原型ともいえる短篇「カロンの艀」。
晩年の「海からの聲」「山のちから」を収録。
雑誌「文藝」に1966年1月から1971年8月まで、断続的に計56回連載された超大作『死の島』。
初出版は、雑誌連載原稿を底本とし、単行本で削除された「幕合の口上」や「梗概」も完全収録。
ベックリンの絵とシベリウスの曲から示唆を受け、4人の主要登場人物が複層的に絡み合い、カットバック的に時間が交差し、3つの結末をもつという複雑な構成を持つ『死の島』は1972年、第4回日本文学大賞を受賞した福永武彦の集大成ともいえる作品。
関連して「死の島」ノオトやインタビュー記事等に加え、1953年に記された「死の島」その原型ともいえる短篇「カロンの艀」(単行本未収録作品)と、『死の島』に言及した篠田一士氏と菅野昭正氏との対談も併録する。
さらに福永晩年の小説作品として、あえて旧字旧かなで記された「海からの聲」と、遺稿となった作品「山のちから」の未定稿と決定稿2種を収録する。
附録として、『死の島』の本文主要異同表と章題異同表、『死の島』、「山のちから」の創作ノート、1952年に認めた自筆手帖等を収録している。




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