ニューヨークのロフトを改造した工房で絵具の臭にまみれながらの2年間だった。<br />自己のいっさいを犠牲にして、偉大な芸術家・永田隆造にひかれてゆくぼく――。<br />光と闇・尊敬と憎悪・強者と弱者、あらゆる対比のなかから解放を希求する若者を緊迫した文章で綴る。<br />表題作他2篇。<br />