アマバルの自然誌
雲の変化はそれだけ見ていても飽きない。
沖縄本島の東側、太平洋が目の前に広がる小さな集落「アマバル」。
その地で5年間を過ごした池澤夏樹の日々の自然観察日記だ。
毎日姿を見せる鳥たちと親しくなり、家の中に作られた巣の子育てを観察する。
季節ごとに異なる珍しい動物たちとの出会いを喜び、図鑑や事典で調べては身近な自然の奥行きを楽しむ。
琉球の開闢伝説が今も息づく村での暮らしに溶け込みながら、海に潜り、グスクを歩き、満天の星を数える。
時には変わりゆく自然環境にため息を漏らす。
そんな暮らしの日常が軽妙に綴られたエッセー集。
【著者】池澤夏樹1945年北海道帯広市に生まれる。
小学校から後は東京育ち。
以後多くの旅を重ね、3年をギリシャで、10年を沖縄で、5年をフランスで過ごして、今は札幌在住。
1987年『スティル・ライフ』で芥川賞を受賞。
その後の作品に『マシアス・ギリの失脚』『花を運ぶ妹』『静かな大地』『キップをなくして』『カデナ』『アトミック・ボックス』など。
自然と人間の関係について明晰な思索を重ね、数々の作品を生む。
2014年末より「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」全30巻の刊行を開始。
http://www.impala.jp
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