沖縄への短い帰還
十年後、ぼくらはどういう歴史を持っているだろう?一九九〇年代初めから沖縄に通い、九四年に移住、十年を過ごした池澤夏樹は、多くの文章を通じて沖縄の魅力と悲しみを語りつづけた。
その大量の文章の束から、エッセーや書評、文化論、インタビュー、ショートショートから村役場への意見書までを、沖縄の名編集者新城和博が厳選。
著者の沖縄への深い思い、日本が誇りを持てる国であってほしいという願いが込められた一冊となった。
十年以上前に書かれた文章でさえも、今なお古さを感じさせない。
それが沖縄の苦しみであり幸福でもある。
これからの沖縄と日本を考えるための必読の書。
【著者】池澤夏樹1945年北海道帯広市に生まれる。
小学校から後は東京育ち。
以後多くの旅を重ね、3年をギリシャで、10年を沖縄で、5年をフランスで過ごして、今は札幌在住。
1987年『スティル・ライフ』で芥川賞を受賞。
その後の作品に『マシアス・ギリの失脚』『花を運ぶ妹』『静かな大地』『キップをなくして』『カデナ』『アトミック・ボックス』など。
自然と人間の関係について明晰な思索を重ね、数々の作品を生む。
2014年末より「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」全30巻の刊行を開始。
http://www.impala.jp
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