故郷をこよなく愛するとともに、世界の多様な風景・風俗を愛したチャペックは多くの旅行記を遺している。<br />その優しくユーモラスな筆致は、深い悲しみと叡智を底に秘め、世界中に今もなおファンが多い。<br />本書は1931年、世界ペンクラブ大会出席のためオランダを訪れたときの観察記。<br />運河、自転車、犬、風車、橋、オランダ絵画……。<br />独特の視点からその民族性を抽出し描く手つきは見事。<br />イラスト多数。<br />