回り道をしなければ、見えないことがある。<br />仕事にも、人生にも。<br />――未知の経験を求めて経営コンサルタントから転職した笹島彩夏は、社命を帯びて子会社に出向してきた乾紀実彦とともに、新しい営業補助システムの開発に携わる。<br />しかし強烈な個性を持つ社長の岩佐が支配する子会社の中で、余所者の二人は周囲からの反発と見えない壁に翻弄されて……。<br />「会社」という闇の中で、二人が見出したものとは?