余は偉大なる落伍者となって歴史のなかによみがえる雪の国新潟の教室の机に彫って上京し、あえて、孤独な自己鍛練の世界に彷徨する、精神の巨人坂口安吾の繊細にして豪放、聖にして俗の、ダイナミックな自伝世界。<br />