英国人女性旅行家イザベラ・バードが朝鮮を訪れたのは、1894年、62歳の時のことである。<br />以後3年余、バードは4度にわたり朝鮮各地を旅した。<br />折りしも朝鮮内外には、日清戦争、東学党の反乱、閔妃(びんひ)暗殺等の歴史的事件が続発する。<br />国際情勢に翻弄される李朝末期の不穏な政情や、開国間もない朝鮮に色濃く残る伝統的風土・民俗・文化等々、バードの眼に映った朝鮮の素顔を忠実に伝える名紀行。<br />