人間の眼は常に曇っている。<br />血走っていたり、酔っていたり、近視眼的だったりする。<br />しかし、そういうときにこそ、歳月の光は静かに、透明に、ものごとを映していく――。<br />人の一生の重み、そこに込められた濃密な意味とは何か。<br />日本、アジア、中東、世界各国の街の中から、人間を見つめる作家のエッセイ集。<br />