骨董と病気は人間を変える。<br />伊万里、李朝、唐津、仏像と、骨董に狂った男の笑えて悲しいエッセイ集――李朝白磁に始まった骨董狂い。<br />他人のモノは、よく見える。<br />他人のモノは、欲しくなる。<br />東に珍品あれば、目を三角にして駆けつけ、西に迷品あれば、骨折した足をひきずってでも手に入れる。<br />二転三転、贋作に泣き、掘り出し物に笑う。<br />骨董に翻弄される快楽の日々を、当代一流のコピーライターがつづる、傑作エッセイ。<br />